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2008年12月 6日

●土地は買うよ!でも使い道は知らないよ!

なんのために...?
静岡政治・経済:掛川・袋井新病院用地 ゴルフ場全敷地買収の方針 (cache)

 掛川市の戸塚進也市長は5日の定例会見で、同市と袋井市の市立病院を統合して新設する新病院建設予定地について、同市下俣の「菖蒲ケ池ゴルフ場」の全敷地を買収したい考えを明らかにした。新病院の敷地確保面積は約8ヘクタールとされているのに対し、ゴルフ場全敷地は約27ヘクタールある。残りの敷地の活用には「現時点は白紙」と答えた。
 現在の掛川市立病院(同市杉谷)の跡地活用問題には「来年度以降、次の首長が考える話」と明言を避けた

ゴルフ場の所有者にゴネられたのでしょうか?病院の概略@掛川市立総合病院によると、現掛川市立病院の敷地面積は80,670.46㎡で約8ヘクタールです。駐車場で相当面積を占めていると思いますが、こんなに広い土地をいったいどうするつもりなんでしょうか?現病院の跡地利用に関しても明言を避けていますが、ちょっと無責任ではないかと。まあいろいろな事情があるんでしょうけどね。
目先の支出を減らすためにPFI方式を導入して結果的に高いツケを残すことになった病院もあるそうですし、気を付けてもらいたいものです。

2008年11月27日

●移転場所決定

掛川(下俣)のゴルフ場に 掛川・袋井新病院建設地 (cache)

新病院の建設地について、最適地選定の一任を受けていた佐古伊康協議会長が「掛川市下俣の民有地(F)」を提案。全会一致でこれを承認した。


大きな地図で見る
ここですね。
静岡県道403号磐田掛川線を使えば結構便利な場所にあると言えそうです。

しかし、新たに土地を取得してまで移転する必要がどれほどあるんでしょうかね?その金で医師の3交代勤務制なんて整えてみたほうがよほど話題になるんじゃないかと思いますが...。結局統合にかこつけてハコを作りたいだけなんじゃないかと竅ってしまいます。
それともう一つ気になるのが、現在の病院の土地と建物をどうするのか、ということです。更地にして利用するのか、磐田市のように磐田市夜間急患センターとして利用するのか...。

それと、コメントで指摘していただいたのですが

 ところで、妥協できる新しい候補地のすぐ上は富士見霊園ですが、入院患者はあまり良い気がしないのではないでしょうか?
確かにありますね。果樹後援と並んでいた気がします。新病院の場所によっては病室の窓から見える形になるかもしれません。
確かに嫌ですね...。

2008年11月 5日

●移転場所の話

地域ニュース・西部:統合新病院の候補地 現掛川病院は除外へ (cache)

 掛川市立総合病院と袋井市民病院を統合して新病院を建設する候補地について、掛川市議会は4日、全議員で構成する特別委員会を開き、これまで同議会が主張していた現在の掛川病院の場所を事実上断念することを決めた。

統合において一番揉めるだろうなー、と思っていたのが新病院の建設場所ですが、個人的には現在の掛川病院の場所に落ち着くのではないかと思ってましたが、どうやら違うようです。袋井市側から待ったが掛かったんでしょうね。病院を近くに、というのは市議会議員にとっても譲れないところなんでしょう。
 また、協議会で最適地を問われた場合は協議会事務局が提案している掛川、袋井市内の7地域8カ所の候補地のうち、「F」(掛川市下俣)を最優先に検討してもらえるか意見する方針も確認した。

その他の候補地としては愛野駅周辺かとは思っていましたが、地図によると(西高より西にある)東高の近くになるようです。このあたりは最近新しい道路が出来てアクセスが良くなりました。場所的にはちょうど中間でいいといえばいいんでしょうね。

2007年12月16日

●市民運動

「掛川総合病院存続請願」は継続審査 市議会委 (cache)

 掛川市議会文教厚生委員会は12日、市民グループが提出した掛川市立総合病院の充実と現在地での存続を求める請願を審議し、「(同グループが集めた)1万3000の署名は大きく受け止めなければいけないが、(掛川市と袋井市の新病院建設協議会は)これから開催される。採択は時期尚早」(松井俊二委員長)として全会一致で継続審査することを決めた。

署名を集める際に両病院の現状の説明が十分になされたのか気になります。誰だって近所に総合病院が近くにあるほうがいいと思うに決まっています。ただ、そんなことを言っている場合ではないのも事実であるわけで、そこらへんの説明がきちんと市民に対してなされているのかは疑問です。

 共産の委員は「市民が現在地での存続とより良い病院を望んでいる。信頼できる病院は、市民あってのこと」と、請願に賛成した

市民の利用する意識も重要だと思いますね。

こんな記事がありました。

軽症でも安易に救急外来「コンビニ受診」減らそう

 「このままでは小児科がなくなってしまうのでは」という危機感を持った同市の主婦杉浦保子さん(28)は今年4月、母親たち約10人と「県立柏原病院の小児科を守る会」を結成。街頭などで小児科医派遣を要請する署名活動を行うとともに、「コンビニ感覚での病院受診を控えるようにしませんか」「かかりつけ医院を持ちましょう」などと書かれたビラを配り、利用する側の意識変革も訴えた。
 署名は約1か月で5万5366人分が集まり、県に提出した。

ただ請願するだけでなく、病院を守るためにこのような運動があってもいいと思いますね。

記事の紹介だけ

地方債発行抑制を徹底 議会で計画概要説明 掛川市 (cache)

 掛川市は平成18年度の実質公債費比率が18%を超え、地方債を借りる時に県の許可が必要となる「地方債許可団体」になった。同年度末の借り入れ総残高は1016億円に上っている。許可団体になって以降、市が公債費負担適正化計画の概要を説明したのは初めて。

箱モノ大好きな前市長の負の遺産ですね。

2007年12月11日

●mouth peace

「筋ジス」患者ら 京でミニライブ 病院外で初の歌声に拍手 (cache)
人工呼吸器が改良されて話もできる。

長期間の人工呼吸管理は気管切開によるものが全てではないということだと思います。自らの体験からも言えますね。

2007年12月 2日

●杞憂?

委員ほぼ固まる 掛川・袋井新病院建設協 (cache)

掛川市側から強い要望のあった東京女子医大関係者が含まれ、同大病院の川野良子副院長兼看護部長が名を連ねた。

なぜ東京女子医大?と思ったのですが

掛川市に看護学部のキャンパスを持つ

地元民ながら「あれ?あったっけ?」といった感想。調べてみると旧大東町にキャンパスがあるようです。看護額部の1、4年次が使っているようです。

 委員会に出席した袋井市議からは「浜松医大と名古屋大から医師派遣を受ける新病院に、3つめの大学が加わることで意見の一致が難しくなるのでは」と懸念の声が挙がったが、最終的には委員会として了承した。

浜医「うちから派遣しましょう」
名大「いやいや、うちから」
東女医「じゃあうちからも...」
浜医、名大「どうぞどうぞどうぞ」

多分東女医にしてみれば「掛川?」ってな認識程度しかないんじゃないかと思いますが。キャンパスがあるといっても看護学部ですしね。

医師確保には「(市内にキャンパスのある)東京女子医大がどう責任を負うか考えていただいている。」

なんてことになったら迷惑じゃないかと。

2007年11月11日

●セキニン

場所、財源に住民懸念 病院統合問題 掛川、袋井 (cache)
この懸念は当然織り込み済みだとは思います。
政治とは利害関係を調整することである。ということで、いろいろな駆け引きがあるとは思いますが。

医師確保には「(主に両病院に医師を派遣している)名古屋大と浜松医大がどう責任を負うか考えていただいている。魅力ある病院をつくれば医師確保は心配ない」と述べた。

「責任」だそうで...なんかめちゃくちゃ上から目線に感じるのは私だけでしょうか?周回遅れのような気がしないでもありません。

2007年9月29日

●結局掛川と袋井だけ

自治体病院・統合協議会設置へ 掛川市が庁内本部 (cache)

 掛川市は13日、庁内に病院統合対策本部を設置した。袋井市を中心とする周辺自治体との病院統合協議を前に、掛川側の諸問題を整理し、統合協議に臨むのが目的。

 病院統合をめぐっては御前崎市、森町が現時点での統合協議への不参加を既に表明している。戸塚市長は27日、菊川市にも打診する予定だが、同市も不参加を表明する公算が大きい。

病院統合、御前崎市は不参加 掛川市長に回答 (cache)

戸塚市長は石原市長に自治体病院の統合計画に参画する意向を正式に聞く文書を渡したが、石原市長は「今回は参加しない」と述べ、現時点で参画しない考えを示した。

県内で自治体病院の本格的な協議が始まるのは初めて。

市民病院「掛川との統合必要」 袋井市長、再度強調 (cache)

原田英之市長は「安定した医療体制のためには、掛川との統合が必要」と掛川市立総合病院との統合の必要性をあらためて強調した。

菊川市も参画せず 掛川・袋井の自治体病院統合 (cache)

太田市長は「中核病院の必要性は決して否定はしない」とした上で、「(今回検討されている)袋井市と掛川市の自治体病院の統合協議には参画しない」との考えを示した。

結局掛川と袋井だけになりそうな流れのようだけど、中長期的に見て、今の体制で果たして持つのだろうか。

自治体病院の統合の問題については23日の北海道新聞の社説が取り上げている。

自治体病院 集約に知恵を絞る時だ (cache)

 経営難にあえぐ自治体病院の規模を適正化し「共倒れ」を防ぐとともに、勤務医の過酷な労働環境を改善して医師の定着を図りたい考えだ。

 住民の意見を広く聴いたうえで、道の成案を年内に示す。その後、関係市町村で協議を進め、合意が得られた地域から実施する方向だ。

 中核以外の病院は、病床数が十九以下の診療所として存続する選択を迫られるかもしれない。

 とはいえ、手をこまねいていれば、病院だけでなく自治体の財政そのものに深刻な影響を与えかねない。再編・集約はもはや避けられないだろう。


これは決して北海道だけに限ったことではなかろうと思う。病院の診療所化、つまり規模の縮小と言うことだけれど、個人家業医が少ない地域で最低限の医療を確保するという点からは検討の余地はあると思う。

ところで、前回のエントリ

病院統合にあたって医師確保の担保を求めるべきといった意見

というところに突っ込んだんだけど、北海道でこんな話があったらしい。

医師足りず初の統合白紙に 北海道の公立、労災2病院 (cache)

 市によると当初計画では常勤、非常勤合わせて41人の医師が必要だったが、両病院の医師の意向を調査したところ、統合後の新病院に移る意思を示したのは約25人にとどまったという。

統合すると医師が足りない。じゃあ統合しなければ問題無いのか?と言った疑問が沸くのですが、とりあえずこのようなこともあるということで。

この美唄労災病院には勤労者腰痛・脊損センター があって、ここは道内唯一の脊損の専門施設だそうで。このような施設は絶対に必要なんで仮に統合することになっても、この機能は残してもらいたい。

2007年9月 8日

●協議開始

掛川市立総合病院と、袋井市民病院の統合の件については以前にも少し書いた。(何のための代議士か)その後、コメントをいただいていろいろ勉強になったのだが、その後新たな情報があったので少し紹介してみる。

袋井市民病院 純損失6億円余 外来患者21%減 (cache)

記事の後半部分から引用する。

掛川市立病院との統合協議 袋井、議会が了承
袋井市議会は4日、全員協議会を開き、袋井市民病院と掛川市立総合病院の統合について掛川市に協議を申し入れるとした原田英之市長の提案を了承した。これを受け、原田市長は近く、戸塚進也市長と統合協議に向けた会談を行う方針。

あくまでも「協議を申し入れる」ことを了承したということなので、袋井市議会が統合そのものを了承したわけではないが、統合に向けての動きは着実に進んでいるようだ。先の記事のコメント欄でも書いたが、掛川市議会特別委でも協議が承認されたようなので(本会議でも承認されたのかは不明)今後両市の間で具体的な統合内容についての協議がされるのだと思う。

それはそうと、記事中で気になったのが

病院統合にあたって医師確保の担保を求めるべきといった意見

「医師確保の担保」ですか。現在両病院で勤務している医師に「統合病院で引き続き勤務します」という確約書を書かせるとか・・・?逆効果のような気がしないでもないけれど。北風と太陽ではないけれど、力技で押さえつけるのではなく、「働きたい」と思われるような病院にしていくことが必要かと。

せっかくなので記事の前半にも少し触れてみる。

 掛川市立総合病院と統合に向けた協議を進めていくことが決まった袋井市民病院(同市久能)が平成18年度事業会計決算で6億3900万円の純損失を計上していたことが4日分かった。13年ぶりに純損失を計上した平成17年度と比べ、6億円余りの増加。医師不足に伴う病院経営の悪化に歯止めがかかっておらず、今後の統合協議にも影響を与えそうだ。

医師がいないと病院は利益を出すことができない。と言うことは聞いたことがある。この間7対1の看護師配置基準が導入されたとき、看護師が不足していてこの基準を満たすことのできない病院が病棟を閉鎖したという話があった。「分子を増やせないのなら分母を減らせばいいじゃない」ということだと思うが、これは簡単に言ってしまえばオカネの話であって、極端な話、経営の事を考えなければ病棟を閉鎖しなくてもやっていけたはず。(今までもやっていけたんだから、ということで。)とこrが、医師が不足している場合は治療そのものが不可能となるのでどうしようもない。ということかと。

患者の減少については以前このようなコメントをいただいた

 医療関係者から「店終いの準備中」と揶揄される袋井市民病院からは、医師ばかりでなく患者の流出(避難)が続いています。

 袋井市については、知り合いの袋井市民の何人かに聞いてみましたが、一旦廃止に向かった流れは変わらず、患者への対応に対する不評が目立ちます。
 共産党市議団が、袋井市民を対象に行ったアンケート調査でも、かなり辛らつな意見が多かったらしく、「入院が必要になったら、磐田へ行く。」が「袋井の病院へ。」を上回っていたようです。

「医師不足=十分な治療が受けられないのではないか」と言うロジックは十分に理解できる。もちろん袋井市民病院で勤務されている医師はがんばっているとは思うが、市民からこのような意見が出ている以上、統合は避けられないかとも思う。

協議で一番もめそうなのが新病院の建設場所だろう。両市とも「自分の市に」と主張するだろうから。統合となった場合はアクセス手段の担保も必要になると思う。

2007年8月19日

●介護士が足りません

サンプロの途中に入るCMがずっと気になっていたのだが、CMの最後に「ベストライフ」と言う文字が見えたので調べてみたら、有料老人ホームを運営するベストライフという会社のCMらしい。ここでCMが見れるので、まずは見て欲しい。

介護の仕事に、志を持って入ってきた仲間が、去っていきます。
(人に多くを頼らなければ 成り立たない日本の介護。)
介護士は感じています。
この仕事に、未来を託すことへの不安。
(この国の 介護の未来が 見えません。)
現場で働いているからこそ、誰よりも強く感じています。
介護制度に、あなたの声をください。
(介護制度に あなたの声をください。)
介護士が、希望を失う前に。
カッコ内はテロップです。
このCM、たった30秒ながらものすごくメッセージ性があると思う。

少し前にコムスンの事件があって、「介護事業が利益を求めるのはふさわしくない。」とか、まあいろいろ非難されたわけだけれど、確かにコムスンのやったことは良くない。だか、民間企業である以上、利益を追求するのは当然だし、赤字を出せばつぶれてしまう。その上、介護報酬は決められているため、利益を出そうとすれば人件費を削るしかない。実際、コムスンに限らず、介護士の給料は非常に低いらしい。CM中に「介護士は感じています。この仕事に、未来を託すことへの不安。」とあるけれど、おそらく介護士の仕事で一生食べていくのは厳しいんじゃないかと思う。

今後も日本の高齢化は進むだろうし、家族が介護に付っきりになるという時代でもないので、これから介護の需要はどんどん増えていくと思う。このような状況の中、介護士が自分の将来に不安を感じながら働いていると言うのは、大きな問題であると思う。簡単に言えば、介護士の給料を上げろということだ。

そのためには制度を変えなければいけないし、人件費の増加分をどうやって賄うのかといった問題もある。やはり国民の負担の増加は避けられないのではないかと思う。

2007年8月12日

●8/12のたかじんのそこまで言って委員会

消化しきれないネタが溜まりまくっていますが、せっかくの日曜日なので。

日曜日、ほぼ毎週見ている番組があります。「たかじんのそこまで言って委員会」放送エリアが広がるにつれて、徐々につまらなくなっていく感じがしないでもないですが、まぁよしとしますか。福岡では比較的早い時期から放送していたように思います。静岡にいた頃はこの番組はおろか、たかじんの存在すら知りませんでした。静岡は未だに放送されていないようです。(放送エリア

さて、この番組。「医療問題を取り上げてくれよー」と思っていたものの、なかなか取り上げられず、半ばあきらめていました。しかし、今日のテレビ欄のこの番組の欄にに「迫るX病"医療の悪化"を告白」とありました。謎ですが、医療問題を扱うことに間違いはなさそうです。

番組のはじめのビデオ(っていうのか?)では「22年間(女性の)平均寿命世界一」とし、これは「WHOも認める世界一の日本の医療制度のおかげ」と断言しつつも、「実は多くの問題を抱えている」としています。

「臓器移植など 高度医療の遅れ」
「検査漬け 薬漬け 患者は体も家計も苦しくなる」
「入院中に衰弱なんてことも 長すぎる入院期間」
「医師が少ないのか?行く人が多すぎるのか? 3時間待ちの3分診療」
「医療制度の不備も年間8兆円(国家予算の1割)の医療費負担につながる」

以上はテロップを抜き出したものですが、最後のやつなど何度読んでも意味不明です。これを作った番組スタッフは煽ってるだけなのか、それともいたってまじめなのなのか、前途不安です。まぁマイケル・ムーアのSICKOを持ち出してアメリカの医療制度を叩いたことは大いに評価しますがね。ただ、「看護師不足」に触れておきながら「医師不足」に触れないのはどうかと。「日本のように国民皆保険制度のあるカナダ・イギリス・フランスは日本と違って、国民の医療費はタダである」と。はいはい、アクセス制限アクセス制限。

ろくに構成も考えずに文章を書くとこうなります。お許しください。

さて、内容に関しては非常にバランスが取れていたと思います。ゲスト出演の茂松茂人先生(大阪府医師会理事)の話が上手かった、というのも大きいかと思いますが。宮崎哲弥もよかったですね。よく勉強してると思います。などと言える立場じゃないけれど。以下、気になった発言を拾ってみます。

ケビン・クローン「赤ひげがいないんですよ、日本には。」

宮崎哲弥「最も安い医療費で、最良の医療を施してきたのが日本なんです。」

橋下徹「僻地に行かないのは医者も弁護士もそうなんですけど、ただ医者も弁護士も勘違いしちゃってるのが、特にお医者さんなんかは国公立でひとりについて養成するのにものすごいお金を掛けてるわけですよね。弁護士も・・・(中略)ただ、ひとたび自分たちが資格を取ってしまうと、そういうこと全部忘れてしまって、自分の好き勝手な、これは営業の自由だってことで、職業選択の自由だってことで、全部自分の好きなとこ選ぶんですけど」
金美齢「いや、だから日本人にはお礼奉公って言葉が死語になっちゃったですよ。」

宮崎哲弥「医師の数を全体として、マクロとして増やしていくためにはやはり、医療費、公的医療費を増やすしかないんです。」

田嶋陽子「医療費削減なんですけど、私はね、これはこれから政治家の仕事だと思うんですけど、やっぱり、ほんとに、なんか道路作ったりなんかするのに80兆円掛けてたら、今医療費30兆円でしょ。そしたらちょっとやっただけでも、今10兆円減らそうとしてるんだけど、道路作るのちょっとよしたら、こっち(医療費)これんじゃん。」
辛坊治郎「いや、道路作るのに80兆円はまあ・・・」
(ここで一般会計と特別会計云々)

宮崎哲弥「今度の参議院選挙あるいは解散総選挙があるかもしれないけど、はっきり問うべき。確かに今の公共事業を削減してお金を浮かすっていうのも出来るかもしれないけど、確実じゃないですよ。私はね、今の公共の医療制度、今までの戦後の医療制度を守りたいんだったら、増税をする、あるいは、社会保険料を上げる、そういったことをやるべきかNOか、ということを国民的に問いかけをすべきですよ。そこをね、民主党はちゃんとやらないから私は嫌いなの。」

この環境で文章起こしするのがこんなに大変だとは思いませんでした。45分の時点で断念です。総じてケビン・クローンが電波を飛ばしていたのが印象的でした。アメリカの医療制度を擁護してましたしね。越智啓斗のくせに。

「赤ひげ」は見たことがありますが、あれは医師としての理想の姿なんでしょうか。医師の養成に多額の税金が投入されていると言う点、確かに私立の医学部の学費を見るとわからないでもありません。(参考1参考2)しかし、国公立大学の医学部以外の学生にも同じことが言えるでしょう。特に理系の学生には結構な顎が投入されていると思います。私学にも多額の補助金が投入されています。しかし、彼らが卒業後どのような道を選択しようと問題になりません。医学部だけ槍玉に挙げられるのは不公平だと思います。

最後の宮崎哲弥の発言には同意。昔から「増税すると言うと選挙で勝てない」と言われていますが、そろそろそういったことから卒業しないといけないと思います。以前民主党が「年金目的消費税」として消費税率を上げると言った時は「よく言った!!」と思ったものですが、先の参院選では・・・。共産党なんかは「軍事費を削減すればいくらでも捻出できる。」とのたまいそうですが、国破れて何とやら。医療も何もあったものではないでしょう。そんなことお隣の超大国(?)に言ってやってください。

2007年7月26日

●地方における医師不足対策(回答者 厚生労働大臣政務官 菅原一秀)

安倍内閣メールマガジン 第39号より

●質問

地方の医療問題は深刻です。とくに私が住んでいる北海道は面積が広いため満足な医療機関に行くためには2時間以上を要します。医療問題に地域格差を作ってはいけません。すでに地域でどうこうできる段階ではありません。医療問題を「政治の責任」のなかで解決していただきたい。(男、40代、会社員、北海道)

●回答 (厚生労働大臣政務官 菅原一秀)

貴重なご意見、ありがとうございました。

全国各地の医師不足を訴える声が日増しに大きくなっている中で、北海道は面積が広く、道内に適切に医師を配置するには特段のご苦労があることを考えると、道内における医師不足が深刻な状況にあることは私も十分認識しています。医師不足を訴える声を深刻に受け止め、地域に必要な医師を確保
していかなければならないと考えています。

従来、地域に必要な医師の配置については、大学の医学部が担っていましたが、大学医学部の医師の派遣機能が低下しているため、今後は都道府県が中心となり、医師が集まる病院(マグネットホスピタル)と協働して医師を必要とする病院が医師を確保できるよう、システム作りに取り組んでいます。

国としては、19年度予算を大幅に拡大し、医師確保に関係する予算を約100億円計上しました。その中では、(1)都道府県が設置している地域医療対策協議会を通じた医師派遣が行われる際に、それに協力してくれる病院への助成、(2)臨床研修において医師不足地域や小児科・産婦人科を重点的に支援するなど、都道府県における医師確保に係る取組みを財政面や内容面から支援することにしています。

さらに、5月31日に政府と与党が一体となって「緊急医師確保対策」を取りまとめ、緊急の対策として、国レベルで医師不足地域に対して医師を派遣する体制を整備することにしました。その第1弾として、北海道の岩内にある病院のほか、岩手県や大分県など全国6か所の病院へ、全国規模の病院グループの医師や公募した医師の派遣を決定し、6月27日には、安倍総理が、派遣される医師の方々などを官邸に招き、激励したところです。

また、その対策の中で、臨床研修制度の見直しなどによる研修医などが都市部の病院に集中することの是正や、都道府県が定める医師不足地域で勤務する医師を養成するため、医学部の定員を臨時的に増加する措置を行うこととしました。

その他、北海道では、平成17年度より医師が搭乗して、機内などで必要な治療を行いつつ、傷病者の方を速やかに医療機関などに搬送できる救急医療用ヘリ(ドクターヘリ)も導入されています。「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」が本年6月に成立したところであり、国民の皆さまが安心して暮らせるよう、全国的に整備されるよう推進していきます。

今回取りまとめられた「緊急医師確保対策」を受け、20年度予算などにおいて「地域の医療が改善されたと実感できる」実効性のある対策を具体化していきたいと考えています。

※ 地域で活躍している医師については「山移診療所~我が村の熱血先生~
(大分県中津市)」を政府インターネットテレビでご覧いただけます。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg1278.html

※ プロフィール
http://www.kantei.go.jp/jp/abeseimukan/060927/17sugawara.html

引用時に改行を一部削除しました。

余ってるところから足りないところへ、ってことのようですが。
派遣するほど余裕のある病院がどれほどあるのかと。
また酒焼けした声でがんセンターに圧力でも掛けますか?

2007年7月21日

●人工鼻交換の頻度

ふと思い立ったので人工鼻の交換頻度について調べてみた。人工鼻については人工呼吸器を交換した際のエントリーでも少し触れた。(伝説の空気

この間、痰を吸引している際にテストラングに繋いでいるにも関らずアラームが鳴った。アラームの種類は高圧アラーム。高圧と言うことは痰が詰まっているか、回路が狭窄・閉塞していることが考えられるが、テストラングに繋いでいるし、回路の異常も見当たらない。そこで疑ったのが人工鼻である。これを新しいものに交換すると気道内圧が正常に戻った。気道内圧の上昇の原因は人工鼻のようだ。

人工鼻とは呼気中の熱と水分を一時捉え、次の吸気のときにこれを放出し、吸気の温度・湿度を調整するものである。人工鼻を使用しているとデッドスペース(人工鼻より患者側の呼吸器回路)の内側に結露が付く。(結露が付かなければ人工鼻の適応が無いのだが)この結露は呼気中の水蒸気によるもので、この水分が人工鼻に詰まることによって流量抵抗が増加し、気道内圧が上昇したと考えられる。ここでは3日に1回人工鼻を交換しているが、この日は3日目だったので、水分による抵抗も大きくなっていたのだろう。

circuit.jpg


このように水分(や分泌物)が溜まることによる影響としては流量抵抗の増加や閉塞によって適切な換気が行えなくなることが考えられる。また、人工呼吸器によっては、回路の外れやリークが生じた際に低圧アラームが鳴らなくなる恐れもある。

そこで問題となるのが人工鼻の交換頻度であるが、いろいろ調べて見てもいまいちよくわからない。
CDCのガイドラインGuidelines for Preventing Health-Care--Associated Pneumonia, 2003によると

b) Do not routinely change more frequently than every 48 hours an HME that is in use on a patient (II) (50--52).
とある。はじめこれ流し読みした時は「48時間以上連続して使用してはいけない」と読んでしまったが、よくよく見てみると逆の意味だった。
48時間毎より頻繁に患者に使用中のHMEを定期的に交換してはいけない
つまり、「最低48時間は連続して使いなさい」ということを言っている。48時間以上連続して使わないと保温・保湿の役割を果たさないからなのか、とも推測してみたが、理由はよく分からない。ただ、 Category IIという一番低いレベルの勧告となっている。

しかし、調べていると24時間ごとに交換を推奨しているメーカーもあるようで、よくわからない。製品によっても違うのかもしれない。

2007年7月14日

●リハビリの効果

【コラム断 久坂部羊】リハビリ幻想に検証を( cache)

 漫然と続けるリハビリに、どれほど効果があるのか。リハビリを受けている患者は、ぜったいに効果があると主張するが、やっている理学療法士や医師は、あまり効果がないと感じているケースが少なくない。

 私自身、維持期のリハビリに効果があるのかないのか、判断がつかない。十分な医学的検証がないからだ。リハビリをすればよくなる、あるいは効果がないという印象や思い込みでは、正しい判断を下せないだろう。求められるのは、感情的な水掛け論ではなく、冷静な医学的検証である。(作家・医師 久坂部羊)
(一部抜粋)

(2007/07/08 13:13)

この久坂部羊という人はテレビのコメンテーターとして出演していたのを見た記憶がある。どんなことを話していたかは覚えていないのだが…。『大学病院のウラは墓場』なんて本も出しているみたい。

一応「冷静な医学的検証が求められる」とは書いているものの、文章全体の印象としては維持期のリハビリには批判的であるように思う。

リハビリは大きく分けて『機能回復』と『機能維持』の意味があると思う。前者の効果があるのは比較的短い期間かもしれないが、後者は障害とともに生きていく人にとって一生必要なんじゃないかと思う。もちろんこういった問題に関してすぐに感情論を持ち出すのはふさわしくないと思う。ただ今回の日数制限は、国の医療費削減政策の下にリハビリに白羽の矢が立ったようなもので、事前にしっかり調査せずに決められたから実際現場は混乱しているらしい。

「冷静な医学的検証」が求められると言うことは未だに医学的検証が行われていないと言うことではないかね?効果の検証を行う前に「効果がない」として切り捨てるほうが問題だと思うんだけど。

2007年3月18日

●誰が悪い

母親介護に疲れ承諾殺人 被告に有罪判決

 長年の介護の末に母親=当時(72)=を殺害したとして、承諾殺人の罪に問われた足利市板倉町、無職浜岡渡被告(41)の判決が十五日、宇都宮地裁栃木支部であり、林正宏裁判官は「命を奪うことは許されないが、十八年にもわたり一切の自己の生活を犠牲にし母親の介護を続けてきた」などとして、懲役三年、執行猶予三年(求刑懲役五年)の有罪判決を言い渡した。

 判決理由で、林裁判官は、浜岡被告が母親の介護で自らも心身ともに疲労困ぱいしていたと指摘。認知症が進み半身不随となった母親が施設を転々とするつらさを訴え、「死んでしまいたい」と繰り返したことから、「被告は母親の心情を思うあまり思い詰めて極端な行動に走ってしまった」と情状を認めた。

 判決によると、浜岡被告は、昨年十一月二日、足利市の渡良瀬川河川敷に止めたワゴン車内で、睡眠薬で眠らせた母親の首を絞めて殺害した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20070316/lcl_____tcg_____004.shtml


こんなこと書いたその日にこんな事書くのもなんですが・・・

41歳まで18年間と言うと23歳から・・・。おそらく人生で一番輝いているであろう時期なのに。本当に親孝行だったんだろうと思います。こういうの見ると何か・・・生きてるの辛くなるな

これって誰が悪いんだ?こういう人を救うのがセーフティーネットじゃないのか?それともこうやって介護が必要な状態になって、介護施設に入る財力の無い人は死ぬしかないのか?まさに現代版姥捨て山。

それでも社会保障費を削らないといけないって言うならせめて苦しまずにきれいな形で死ねる制度を作って欲しい。人間らしく生きることも許されず、死ぬことも許されない。拷問ですか?

それでも安倍はこんなこと言ってる

社会保障のコスト削減に「数値目標を」 首相指示
2007年03月16日23時34分

 安倍首相は16日、経済財政諮問会議で、社会保障分野のコスト削減策について「具体的な改革項目と数値目標を盛り込んでほしい」と、臨時議員として出席していた柳沢厚生労働相に指示した。

 社会保障は昨年の「骨太の方針」で、07年度からの5年間で国と地方を合わせ1.6兆円を削減する全体像が決まっている。だが、厚労省は診療報酬や薬価の見直しなど個々の政策について、削減金額を盛り込んだ具体案作りには慎重だった。

 これに対し、諮問会議の民間議員らは数値目標が伴わないと削減の実効性に欠けるなどと主張。柳沢厚労相も16日の会議で「諮問会議として参考試算として出したらどうか」などと容認する考えを示した。この日の会議で大田経済財政相も試算に必要なデータを厚労省が提供するよう求めた。
http://www.asahi.com/politics/update/0316/019.html


まだ減らしますか?私は安倍首相を支持してきました。憲法問題や外交に関しては。しかし、こんなことを言い続けるようでは支持し続けられるかわかりません。財政再建は確かに必要だと思うが・・・

2007年3月17日

●宣伝

脊髄損傷 在宅リハビリDVD

 日本せきずい基金(東京)は、脊髄(せきずい)損傷者が自宅でできるリハビリ方法をまとめたDVDを作成した。希望者に無料で配布する。

 手足のまひを抱えた脊髄損傷者は退院後、体を動かさないでいると、関節が動きにくくなるなどして、寝たきりになる人もいる。

 そこで、せきずい基金は、運動機能を維持するためのリハビリを紹介するDVD「ステップbyステップ 脊損在宅リハガイド」(95分)を作った。

 立つためのリハビリ、歩行リハビリなど7章立て。年齢や障害レベルが違う脊髄損傷者6人が登場。車いすに座ったままでできるリハビリ方法などを、映像とナレーションで詳しく解説している。慶応大の里宇明元(りうめいげん)・リハビリテーション科教授が監修した。

 希望者は、日本せきずい基金(〒183・0034 東京都府中市住吉町4の17の16 (電)042・366・5153 ファクス042・314・2753 電子メール(jscf@jscf.org))へ。住所、氏名、電話番号を書いて申し込む。送料も無料。先着1000人。3月末到着分まで有効。
(2007年3月16日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070316ik0a.htm


宣伝です。私のところにも届きました。

2007年3月14日

●集約化すら無理

小児科・産科見送り 病院集約化 県、医療審で報告2007/03/14

 県は13日、静岡市内で開かれた県医療審議会(会長・岡田幹夫県医師会長)で、小児科・産科の病院勤務医の不足や偏在への対策として国が求めている病院診療機能の集約化について、県内ではいずれの診療科も実施しない方針を報告した。
 産科については「既に集約化を進めていて、さらに実施する状況にない」、小児科は「緊急措置としての集約化は不要あるいは不可能」が理由。ただ、小児科については「医療資源の重点化が必要な圏域もある」として、圏域内の機能分担や連携体制の検討を継続し、対応策を平成20年度からの県保健医療計画に反映させる。
 地域の特定の病院に医師を集中させるなどの診療機能の集約化・重点化は、国が医師偏在の当面の最も有効な方策として打ち出した。医師確保が困難な地域の中に、同規模あるいは診療科が重なる公立病院が隣接するケースがあるためで、各都道府県に対し、本年度末までに実施の適否を決定するよう求めている。
 県は小児科について県内8つの二次保健医療圏域ごとに検討した。小児科医が著しく不足している中東遠圏域は「集約化・重点化は必要」としながらも、「六公立病院のすべての市町の合意形成は極めて困難」とした。富士圏域は「集約化を行うと大学が医師派遣をやめる恐れがある」、西部圏域の北遠や賀茂圏域は「医療資源そのものが不足し、集約化は不可能」などとし、理由に県内各地で異なる地域事情を挙げた。産科は平成10年度に整備した県内三地域ごとの周産期医療システムを充実させる。課題に医師確保を挙げたほか、「常勤産科医が2人以下の公的医院は関係機関と検討が必要」とした。
http://www.shizushin.com/local_social/20070314000000000019.htm


六公立病院のすべての市町の合意形成は極めて困難

これが本音のような気がします。集約化すれば病院がなくなる自治体が出てきてしまうわけで、住民のは反発は必至であると。その気持ちもわからなくはないですが、東北地方みたいに冬場凍結した峠を越えて病院に行かなければいけないような状況とは訳が違うのではないかと。

http://sekison.org/weblog/2007/01/post_46.htmlでも書きましたが、そんな悠長なこと言ってられるのかと。もちろん集約化したところで問題の根本は何も解決しないと思うのですが・・・

どう思います?柳沢伯夫さん。

袋井市民病院
意思急募の表示が痛々しいですが

小児科外来では、平成19年2月から3月の間、県立こども病院の小児科医師も診療にあたり、診療体制が下記のとおり充実します。
こども病院からの派遣も今月いっぱいのようですが・・・

2007年3月11日

●自殺誘導

尊厳死のエントリーの書き足し。と思っていたら今朝タイムリーな記事を見つけたので紹介する。

呼吸器装着、施設間で大差 難病ALSで病院調査

 全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病、筋委縮性側索硬化症(ALS)の患者が呼吸困難になり、延命のために気管切開をして人工呼吸器を装着した割合は、ほぼ100%から10%未満まで病院間で大きな差があることが10日、共同通信が実施した全国調査で分かった。

 余命を大きく左右する呼吸器装着の割合が、ケア体制の地域差や医師の説明方法に影響されている実態が浮かんだ。

 一方、一度つけた呼吸器を患者が自らの意思で外す権利を容認する意見が約半数を占め、患者から取り外しを依頼された経験のある病院も19%あった。患者団体には「容認すれば、周囲の都合で死に追い込まれる恐れがある」と慎重論も強く、議論を呼びそうだ。

 調査は今年1-2月、神経内科がある大学病院本院と国立病院機構など計183病院を対象に実施。78病院(43%)から有効回答を得た。

 呼吸器をつければ数年以上の延命が可能だが、たん吸引などで24時間介護が必要になる。家族の負担が大きく、装着をためらう患者も多い。
(共同)
(2007年03月10日 16時50分)
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2007031001000445.html


尊厳死のエントリーで「ALSは進行性ですので人工呼吸器をつけないと言う選択をする人もいます。約7割の方が「つけない」選択をするようです。」と書いた。約7割と言う数字はうろ覚えでソースはないのだが、この記事を見るとかなりの人がつけないという選択をするのではないかと思う。

私の場合は受傷後のごたごたのうちに人工呼吸器をつけたのでゆっくり考える時間などなかったのだが、ALSの患者の場合は納得いくまで説明を聞き、情報を集め、熟慮する時間がある。その結果「つけない」と言う選択をする人が多いと言うことはどういうことだろうか。もし私が同じ状況にあればこう考える。

  • 人工呼吸器をつければ家族の介護負担が格段に増える。これ以上家族に迷惑をかけたくない。
  • 最終的に眼球すら動かすことのできない(意思表示のできない)状態になっても死を選択することができない。

上は今の私にも当てはまる。もし私があの時人工呼吸器をつけるかつけないかという選択をすることができたのであれば、おそらく「つけない」と言う選択をしたと思う。今でもそう思っている。家族の負担は想像以上に大きい。私の場合は主に親であるが、ALS患者の場合年齢的なことを考えるとおそらく介護の主力はは配偶者や子供だろう。配偶者や子供の人生を巻き込むなんて私だったら耐えられない。この問題の根本は、家族に頼らざるを得ない現在の制度だと思う。もし、家族にあまり負担をかけることなく、人工呼吸器をつけて生活できるような制度があればこの問題は解決されるはず。

(箇条書きの)下の問題は天国へのビザの言葉を借りれば

自分だったら、気が狂うのではないかと思います。

しかし、この状態になってしまうと、気が狂っても、気が狂っていることを表現する術もないのです。

早く死なせて欲しい、そう思ってもそれを伝えることもできません。

地獄ではないでしょうか。

その通りだと思う。なぜこのような問題が発生するかというと、尊厳死という制度がないからである。

記事中に

呼吸器をつければ数年以上の延命が可能
とある。人工呼吸器をつけないと言う選択をした人はこの数年の人生(もし意思表示ができなくなった時に死を選ぶことができたとしてもそれまで数年はあるはず)を捨てたことになる。いや、上に書いたような介護制度や尊厳死の制度が無いがために捨てざるを得なかった、とも言えることができると思う。これは制度を作ってこなかった国が彼らを死なざるを得ない状況へ追い込んだ、つまり自殺へ誘導したといえるわけだ。

人工呼吸器をつけていても環境さえ整えばいろいろなことをすることができる。前も紹介したが人工呼吸器をつけた男性が大学院に来年度から通うことになったそうだし、外出や旅行だってすることができる。そして、いよいよ意思表示もできない状態になったときに自らの(事前の)意思によって死を選択できるような仕組みがあればいい。

制度が無いがために充実した生活が送れるであろう数年の人生を捨てて死ぬことを選ぶ人がいる。ちょっと問題だと思うのだが。

2007年3月10日

●何のための代議士か

まずはローカルな話から

袋井と掛川の市立病院統合構想:袋井市長が議会答弁、判断時期延期か /静岡

 袋井市の原田英之市長は8日、袋井市民病院と掛川市立総合病院の統合問題での市長判断について、「適切な時期に明らかにしたい」と述べた。市議会の一般質問に答えた。同市長は昨年の12月議会で、「今年度中に方向性を示したい」としていたが、判断の時期を遅らせることを示唆した

 両市の検討委員会は、ともに医師不足などを理由に両病院の統合を提言。袋井市議会の市民病院問題特別委員会は先月、統合案を支持したが、掛川市議会の広域行政問題特別委員会は7日、県や菊川、御前崎、袋井3市と森町を含めて協議を重ねるべきだとする意見をまとめた。

 戸塚進也・掛川市長は議会の意向を踏まえ4月中に考えを示すとしている。【舟津進】

毎日新聞 2007年3月9日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shizuoka/news/20070309ddlk22010197000c.html


袋井市民病院と掛川市立総合病院の統合の話は以前も書いた。集約化の流れの中で自然な流れかと。

・・・と思っていたらどうやら先送りするらしい。大事なことはとりあえず先送りと言うのは政治の世界では常套手段なのかもしれないが、そうしているうちに共倒れとなってしまっては洒落にもならない。そもそも医局人字春の陣に耐えられるのだろうか・・・

統合の形としては袋井の建物が老朽化していることもあり、掛川のほう(決して新しくはないが・・・)に吸収される形になるのではないかと個人的には読んでいるのだが、そうなると病院が遠くなる袋井市民にとっては不満で結果選挙に響くと考えた袋井市長が待ったをかけた。という構図が浮かぶのは私だけだろうか?

さてさて、ここで本題。掛川や袋井と言うのは衆院静岡3区、キカイダーこと柳沢伯夫厚労相の地元である。彼の発言は医師たちの怒りを買っているが(詳しくは天漢日乗参照)その地元が県内の医療崩壊の急先鋒を切っているというのはなんと言う皮肉だろうか。

地元の病院がやばいと知った地元民が起こす行動は彦根市の例を見てもわかるように署名運動であるが、いくら署名を集めて市長に提出したところで、一自治体の首長にできることはせいぜい雀の涙ほどの病院予算を烏の涙ほどにする程度である。こういうのってなんていうんだっけ・・・暖簾に腕押し、ぬかに釘、豆腐に鎹・・・ちょっと違うな。まあいいや。ともかく署名なんてたいして意味がない。本当に困っているなら一人1万出せば5万人で5億円である。この金で医師を招聘すれば話が早い・・・が、困っているが金は出さないと言うのがデフォルトである。署名するのはただなんだから。

ではどうすればいいか。医療崩壊は地方行政レベルでどうにかなる問題ではなく、国の医療行政の問題である。文句を言うなら国に言わなければいけない。しかし、厚生労働省に署名を届けたところで焼け石に水である(あ、思い出した。これだ。)ではどうすればいいか?そこで利用するのが国会議員である。そもそも小選挙区で選出される国会議員の役割のひとつは地元の声を国政に届けることである。つまり、署名を集めて市長に提出するのではなく、地元選出の国会議員に提出するなり、陳情すればよい。

そこで柳沢伯夫である。困っている掛川、袋井市民よ柳沢伯夫事務所に行って不安をぶつけるのだ。厚労相と言えど一国会議員であり、落選すればただの人である。地元の声は無視できまい。ということで連絡先である。

柳沢はくお後援会磐田地区事務所 (代)0538-36-0193静岡県磐田市中泉543-6
柳沢はくお後援会磐田地区事務所 (FAX)0538-37-3281静岡県磐田市中泉543-6
柳沢はくお後援会掛川地区事務所0537-22-1304静岡県掛川市中央1丁目13-11

柳沢はくお後援会掛川地区事務所
0537-22-4456静岡県掛川市中央1丁目13-11
柳沢はくお後援会本部事務所 (FAX)0538-43-6155静岡県袋井市久能1748-1
柳沢はくお後援会本部事務所 (代)0538-43-6685静岡県袋井市久能1748-1

と障害者が九州の片田舎の病院で(一応掛川市民)書いてるこんな超過疎ブログで主張したところで異味があるのだろうか・・・。イマドキの政治家ならウェブサイトのひとつでも用意しておいて欲しいもんだ。そうすればメールのひとつでも打てるんだが。こうなったらTB乱射するか・・・いや、恥ずかしいからやめとく。

2007年3月 8日

●尊厳死

生きている脳(天国へのビザ)経由で知った記事です。

延命中止に判断基準 尊厳死協会試案 病態ごとに明示

 尊厳死の法制化を目指す日本尊厳死協会(理事長・井形昭弘名古屋学芸大学長)東海支部の研究班は、延命措置を止める際の医学的判断基準を盛り込んだ試案をまとめた。複数の医者の意見一致など3条件を前提に、がん、筋委縮性側索硬化症(ALS)、高齢者、救急医療などの病態ごとに、「不治」「末期」の状態を定義付けしたうえで、それぞれの中止条件を示した。

 同支部は10日の常任理事会で承認が得られれば、試案を終末期医療の指針づくりを進める厚生労働省に文書で提出する方針。これを題材に法制化議論の活発化を期待しているが、意識が鮮明なまま全身が動かなくなるALS患者についても中止条件を定めたことで、安易に死が選択されかねず、議論を呼びそうだ。

 試案ではまず「尊厳死」を「自らの傷病が不治かつ末期に至った時、健全な判断の下での自己決定により、いたずらに死期を引き延ばす延命措置を断り、自然死を受け入れる死に方」と定義。一般的な延命措置の不開始・中止の条件として(1)患者本人の意思表示がある(2)複数の医師の意見一致(3)尊厳ある生の確保と苦痛の除去が目的-とした。

 さらに、がん、呼吸不全、心不全、腎不全、持続的植物状態、ALS、高齢者(脳血管障害など)、救急医療などに分けて「不治」「末期」の状態を定義した。

 例えば、がんの場合は「化学療法や放射線療法などの効果が全くなく、腫瘍(しゅよう)の増大に歯止めがかからない」を不治、「苦痛を和らげるための処置が中心」を末期と設定。そのうえで、薬剤投与で有害な反応だけが明らかになった場合などを延命措置中止の条件に挙げた。

 ただALSの場合は、現時点で根本的な治療法がないため診断時点では不治としたが、末期についてはさまざまな見解があることから「患者自身が判断すべき問題」として定義を回避した。中止の条件については「自発呼吸がゼロと判明すれば人工呼吸器の取り外しが容認される」とした。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070307/mng_____sya_____000.shtml

ALSについては天国へのビザの方にも解説があるので詳しくは省きますが、おそらくこれまでの安楽死、尊厳死の適用条件には当てはまらないのではないかと思います。もちろんこれも試案の段階ですので法的な拘束力を持つものではありませんが、一歩進んだと言えそうです。

ALSと高位の脊髄損傷の大きな違いは進行性であるかないかと言う事ではないかと思います。ALSの場合は最終的には眼球さえも動かすことができなくなると思いましたが、それでも意識は鮮明にあるようで、苦痛以外の何物でもないと思います。どこかで見た記憶がありますが、脳の血流を読み取り意思を伝える装置が開発中らしいですが、果たしてそこまでする必要があるのでしょうか?

先に書いたとおり、ALSは進行性ですので人工呼吸器をつけないと言う選択をする人もいます。約7割の方が「つけない」選択をするようです。「つけない」という選択(消極的安楽死)が許されて、「外す」と言う選択(積極的安楽死)が許されないと言うのはいまいち納得できませんが、そこは「作為」の有無の問題でしょうか。

「安易に死が選択されかねず」とありますが、確かに第三者が単に基準に照らし合わせて死を選択するのは「安易」であると言えますが、本人の意思で死を選択することは「安易」でしょうか?そこは本人の状態や自己決定権が死の選択まで及ぶのかといった法律上の問題にも関係してきますが、少なくとも「安易」ではないと思います。(考えがまとまらなかったので逃げました)しかしいずれにせよ意思表示できるうちに意思表示しておくことは必要かと。

さて、「自発呼吸がゼロと判明すれば人工呼吸器の取り外しが容認される」とありますが、ALSであると言う条件を無視すれば私にも当てはまっちゃいますが・・・まっ、関係ない話ということで。今のところ。

珍しくTB打ってみるか

2007年3月 6日

●臓器提供意思表示がネットでも

医学処で知りました。登録はこちらから。これなら署名の問題が解決できるか・・・と思ったら結局自筆署名が必要なようで。

それはともかく意思表示を義務化してもいいんじゃなでしょうか。提供しないと言う選択枝もあるわけですし。運転免許証と一体にするとか・・・

2007年2月25日

●臓器提供意思表示カード

臓器提供意思表示カード、通称ドナーカードですかね。脳死状態になった時に臓器を提供してもいいですよ。って言う意思を生きているうちに明らかにしておこう。っていうあれです。私も仮に人工呼吸器関連の事故で死んだとなれば脳死状態になりそうな予感がするので(合ってますか?)ドナーカード持っておこうかなとも考えているのですが、疑問点がいくつか。

  1. 署名の問題
  2. ドナーカードには自筆の署名が必要らしいですが、自分で署名できない場合代筆でもいいんでしょうかね。一応視覚障害者向けには視覚障害者線溶のカードがあって、代筆でもいいようですが、肢体障害者の場合はどうなるんでしょうか?どこかで「本人の同意の下の代筆署名は法的に有効」ってのを見た覚えあるな。どうなんだろうか?いざとなれば口にペンくわえて根性で署名しますかね。
  3. 臓器が使えるかという問題
  4. 一応体は今のところ健康なつもりですが、それでも健常者と同じ状態ではないとは思いますので。肺なんかも痰の吸引が必要なくらいですからダメージ受けてても不思議じゃない気もします。今のところ肺炎とかはおこしてませんが。それと腎臓も大丈夫でしょうか?普通の排尿方法じゃないんで影響受けてそうな予感がします。
  5. 解剖?の問題
  6. こんなこと言うのもなんですが、もし人工呼吸器がらみの事故で脳死状態になったとき死因を特定するために解剖されないかなという心配があります。病理解剖って奴ですかね?もし、「異常死」と判断されれば司法解剖に回される可能性もあるってどこかで見たような気もしますが。どうなんでしょうか?私にゃわかりません。

こんなこと考えるのもなんですが、死んだら意思表示できませんし。思い立ったが吉日です。こんな状態ですが、せめて死んでからでも社会貢献ができれば、とも思ってますんで。って、誰に聞けばいいんだか。

2007年2月24日

●自然な死

レジデント初期研修用資料を読んで勝手に思ったこと。私の能力不足のせいか普段は書いてあることがよく理解できないのだが、今回のエントリーは非常にわかりやすかった。(本人さんが見たらいい気はされないだろうけど・・・リファラでばれるかも)

「自然」な状態とは何か。自ずから然り。「自然」の感じ方が人によって違うから一概に言えないとは思うけれど、90歳を超えた寝たきりの老人を胃瘻を作ってまで生かし続けるのは私も自然だとは思わない。口からものが食べられなくなったと言うのは野生動物であればそれはすなわち「死」を意味する。呼吸ができなくなった場合も同じ。一時期経管栄養で今も人工呼吸器をつけている人間が偉そうに言えることではないけれど。

野生動物と比べるのはナンセンスだとしても、今の世の中って「自然」に死ぬことが本当に難しくなっていると思う。なまじ医療技術が発達したために、金と手間さえかければほっとけば死んでしまうような人でもかなりの間「生かし」続けることができるようになった。皮肉にも終末期にかけられる医療費は全医療費の中で結構なウエイトを占めているらしい。

こんな「消極的安楽死」を適用するときの言い訳になるような物語を誰か作ってくれると、感謝する医者多いと思う。

ここで言う「物語」とは、刑事責任に問われないための法律だったり、「遠縁の親戚の人」のような人からゴネられないための仕組みだったりなのかな。きっとそんな「物語」があった方が「多くの」患者も家族も医療従事者も幸せになれるはず。

そもそも80歳くらいのお年寄りがいわゆる医療ミスで亡くなったとして、もちろん患者や家族には気の毒だけれどもそれで数百万円とか数千万円の賠償が命じられるっておかしいと思う。常識的に考えて。ようは医療ミスが無かったとしてどのくらい余命が残っているのかという話。もちろん医療ミスを擁護している訳ではないけれど・・・。

●医学生対象の県修学資金、応募再びゼロ 新制度、周知不足か

奨学金については以前何度か取り上げました。
医師確保奨学金まとめ
そこでこんなニュースです。

医学生対象の県修学資金、応募再びゼロ 新制度、周知不足か 2007/02/24 10:59

 徳島大医学部生を対象にした徳島県の医師修学資金貸与制度の再募集が二十三日、締め切られた。応募者は結局ゼロで、同日消印有効の郵送分も望み薄。医師不足解消を狙った事業だが、同様の制度を持つ他の県でも苦戦するところが少なくない。徳島県は「新年度は応募時期を早めて再挑戦したい」としている。

 制度は、県が入学金や年五十三万五千八百円の授業料、月十万円の奨学金を貸し、卒業から一年半以内に医師免許を取得して、貸与期間の一・五倍の間、県内の公的病院で勤務すれば返済を免除する仕組み。

 募集枠は一-五年生各二人の計十人。昨年十二月四日から一カ月の募集で応募がなく、今年一月三十一日から再募集。今月開いた二回の説明会には計七人が訪れていた。

 県によると、同様の制度を実施している他の二十六県の状況も似たり寄ったり。本年度、十人を募った和歌山はゼロ、愛媛は二人の枠に対して一人、佐賀は五人に対して三人だった。

 初の試みが空振りに終わった徳島県だが、県医療政策課は「募集開始が遅かったため学生の関心を集められず、制度の趣旨が十分理解されなかったのかもしれない。新年度は早々に募集を始め、地域医療に貢献してくれる医師の確保に努めたい」としている。
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=2&m2=&NB=CORENEWS&GI=Kennai&G=&ns=news_117228232066&v=&vm=1


果たして周知不足が原因なのでしょうか?

●姑息

患者の誤解招く用語も 本田 麻由美記者

 「『標準治療』という言葉を多くの人が誤解してるんです」「それが、患者と医者の意思疎通を邪魔してる。別の言葉に変えられないのでしょうか」――。がん対策情報センター運営評議会ワーキンググループ(WG)の会議で、何人かの患者委員からこんな声が上がった。

 このWGは昨年末、分かりやすい情報提供の手法を考えるため、患者・家族ら15人と国立がんセンター職員とで発足、私も参加している。

 「標準治療」とは、英語の「スタンダード・セラピー」の訳で、大規模臨床試験で効果が証明された、その時点で最も成績の良い治療法のこと。だが、患者委員たちは「〈並の治療〉と捉(とら)えている人が少なくない」と口をそろえる。

 うな重の「並」「上」「特上」にたとえると、「並」より「上」の治療を受けたいと思うのが人情だ。このため、本当は「上」にあたる標準治療を受けているのに、「並の治療では心配。新聞やテレビで紹介された〈最新治療〉が受けたい」という患者会への相談が多いという。〈最新〉と呼ばれる治療法は、研究中で、効果や安全性が科学的に証明されていないものだ。

 こうした誤解の背景には、一般的な印象が強い〈標準〉より、特別な語感がある〈最新〉の方が良いはずだ、という思い込みがある。そんな言葉の響きが不信感につながっている現状は、患者にも医師にも不幸だ。これは、がんに限ったことではなく、アレルギー患者会の代表も、「私も誤解していたのよ。分かりにくいわ」と言う。

 患者が誤解しがちな言葉は、このほかにもある。

 「姑息(こそく)的治療」は、がんを治すことはできないまでも、つらい症状を緩和して、生活しやすくする治療のことを言う。例えば、病状が進んで根治が難しい胃がんでも、食事ができるような手術をすることなどで、「姑息」という語感は悪いが、患者から見ると大切な治療だ。

 また、「医療用麻薬」は痛みを取り除くモルヒネなどのことだが、「麻薬」という言葉に抵抗があるためか、日本では使用量が少なく、痛み緩和の治療が進まない一因になっている。

 こうした医学の世界で使われている言葉を、患者視点でわかりやすく言い換えることも、検討すべきだと思う。だが一方で、定着しつつあるのだから、本当の意味を知ってもらえばかまわない、という人もいる。皆さんはどう思われるだろうか。
(2007年2月9日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/gantowatashi/20070209ik02.htm


正直に白状します。今まで姑息という言葉の意味を勘違いしていました。てっきり「卑怯」のような意味だと思ってました。「姑息な手段」という言葉の語感から勝手に思い込んでました。本来の意味は「一時しのぎ」という異味のようです。かなり恥ずかしいですが、、誤用する前に知ることができてよかったです。

こんな記事を後に発見しました。

病気の正しい理解が先決
本田 麻由美記者

 誤解を招く医療用語は、わかりやすい言い換えを検討すべきではないか――という前回(2月9日)の問題提起に対して、様々な意見をいただいた。

 科学的に効果と副作用が証明された、その時点で最も成績の良い治療法なのに、語感から〈並の治療〉と捉(とら)える人が多い「標準治療」という言葉について、東京都の山下みどりさん(50)は、「私も『最新治療』の方がいいと誤解していた」。「最新」と呼ばれる治療法は、研究中で効果や安全性が証明されていないことが多いため、「『実験治療』と言い換えたらどうか。それが無理なら、マスコミで取り上げる時に必ず説明をつけてほしい」と提案する。

 一方、茨城県に住む図書館司書の阿部宗徳さん(25)は、「『標準』の意味は『手本、模範』。『姑息(こそく)』は『一時しのぎ』であり、ずるい・卑怯(ひきょう)の意味はない」と解説し、「標準治療も姑息的治療も本来の意味を考えれば分かることで、語感が悪いというのは勘違い。医師がきちんと説明すればいいことではないか」と言う。

 これに対して、母親が乳がん闘病中のさいたま市の主婦(43)は、「患者・家族には、言葉から受ける印象が直接、気持ちや体調に響く。言葉の意味を理解しなさいと負荷を与えるより、普通の言葉に言い換える方が優しい対応ではないでしょうか」と指摘。脳腫瘍(しゅよう)を経験した30歳代の会社員も、「大抵の人は、自分が病気になったことを受け止めるだけで精いっぱい。少しでも患者の負担や誤解をなくすため、理解しやすい言葉を使ってほしい」と注文する。

 また、「『白血病』や『がん』には『死』のイメージが強く、聞いただけで動揺する」「死を連想させる『がん』という病名は、変えられないだろうか」という意見もあった。これについて、国立がんセンターがん対策情報センターの的場元弘医師は、「否定的なイメージで、患者の治療にマイナスになる言葉は変えるべきだ。だが、『がん』を言い換えても、治療やケアのあり方を前進させなければ、新しい病名にも同じイメージがついて回る」と指摘する。

 その通りだと思う。治療の選択肢を増やしたり、患者が情報を入手しやすくしたりすること。そして、患者でありながらも元気に活躍している人の姿を知ってもらうことなどを通じて、「がん」という病気への正しい理解を広めていくことが、言葉の言い換え以上に重要だ。
(2007年2月23日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/gantowatashi/20070223ik02.htm


こういうのも言葉狩りの一種でしょうか?「痴呆」が「認知症」になったり、「障害者」を「障がい者」と書いてみたりと・・・。私は基本的にこのような言い換えには反対です。記事中の言葉を借りると「正しい理解を広めていくことが、言葉の言い換え以上に重要だ。」だと思いますね。

2007年2月23日

●難病の59歳、大学院合格 呼吸器つけ文字盤で受験

難病の59歳、大学院合格 呼吸器つけ文字盤で受験

 全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病、筋委縮性側索硬化症(ALS)で人工呼吸器をつけている東京都府中市の佐々木公一さん(59)が23日、東海大大学院健康科学研究科に合格した。

 佐々木さんは手足が全く動かないため、目線で文字盤のひらがなを示し、介助者が読み取って記入する方法で16日に受験した。患者団体の日本ALS協会によると、呼吸器をつけたALS患者が入学試験に合格するのは初めて。

 佐々木さんは4月から、介助者とともに同大伊勢原キャンパス(神奈川県伊勢原市)に車で往復3時間かけ、車いすで通学する予定。合格の知らせを受け「病気と自分を語ること。それを優しく受け入れること。そんな社会を目指す勉強をしたい」と喜びを表した。

 東海大は「普通の受験者と同じ条件で実力が認められた。話し合いをしながら、今後の勉強を支援していきたい」としている。
(共同)
(2007年02月23日 12時30分)
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2007022301000276.html

なんだか勇気付けられるニュースです。私だってセンター試験までは受けられたんだし、後は学力と通学できる環境さえ整えば・・・。佐々木さんにはがんばってもらいたいものです。

2007年2月18日

●人工呼吸器関連の事故

少し前のニュースを引っ張ってくるが、人工呼吸器関連の事故のニュースがあった。

ひとつは千葉の国立下志津病院で20代の筋ジストロフィーの患者の男性患者の呼吸器の接続が外れ、意識不明の重態となったもの。おそらく心配停止の状態が長く続いたため脳の障害が残ったのでしょう。

もうひとつは埼玉のみさと健和病院で当時55歳の主婦の人工呼吸器が外れて死亡したというもの。

報道を見る限り、どちらのケースも警察が「業務上過失致死傷罪」の疑いで警察が動いているようです。

ここのケースを詳しく見てみようと思います。

まずは千葉のケースから。読売新聞によると

午後9時ごろに男性患者からナースコールがあったが、看護師が駆け付けたのは約10分後で、すでに心肺停止状態だったという。

だそうです。呼吸停止からだと約10分で、心臓停止からだと約3分で50%が死亡するといわれていますから、ナースコールが鳴ってから駆けつけるまで10分も掛かったと言うのは遅すぎると思います。

共同通信によると

 下志津病院によると、昨年10月27日午後9時ごろ、人工呼吸器とマスクをつなぐ管が外れ、男性や同室の患者3人がナースコールをした。看護師が駆け付けた際には、容体が急変していたという。

 当時、病棟では看護師3人が勤務。午後9時ごろはナースコールが重なる時間帯で、別の部屋を回った後に駆け付けた。

本人と同室の3人が同時にコールを鳴らしたようです。病院によって違うかもしれませんが、大体の病院ではナースコールを取ったときにマイクで用件を伝えられるようになっていると思いますので、同室の誰かがが「人工呼吸器のアラーム鳴ってるよ」と、伝えなかったのでしょうか?この病棟に人工呼吸器管理の患者が何人いたのかはわかりませんが、人工呼吸器患者のコールは最優先にしてほしいものです。少なくても私の病院では1分以内に来てくれます。と言うかそれ以前に人工呼吸器やサチュレーション(動脈血酸素飽和度)モニターのアラームは鳴らなかったのでしょうか?100歩譲ってナースコールを後回しにしたとしてもこれらのアラームを無視したとするなら問題だと思います。

ただ、当時病棟で勤務してた看護師は3人ということで、患者の人数や状態にもよると思いますが、看護師の人数が少なければ色々と無理も出てくるでしょう。無理のある勤務環境であったのであれば、看護し個人に責任を問うのは酷ではないかと思います。

次に福島の件について。毎日新聞の記事によると

 同署などによると、女性は同年4月6日、右足骨折で入院。同16日、骨を固定する手術を受けたが、生理食塩水などの輸液を過剰投与され急性心不全を起こした。手術後、人工呼吸をしていたが、同日、病室で看護師2人が女性の体をふいていた際、女性が動いたため、気管内に通していた管がずれた。すぐに男性医師が駆けつけたが、ずれていないと判断。その後、チアノーゼの症状が表れ、約25分後に別の医師が再送管したが意識不明となった。死因は低酸素脳症による多臓器不全だった。
清拭中に管がずれたのはやむをえないかと思うのですが、管がずれていたのに気づかなかった医師には問題があると言えそうです。
 県警は▽看護師は女性が動かないように両手を押さえるなどの措置を怠った▽医師は管がずれたことに気付かず再送管を怠ったことなどが過失にあたるとしている。
これはどうなのでしょうか。管がずれたことに気づかなかったのは確かに問題ですが、例え気づかなくてもサチュレーションの値が下がったことにすぐに気づけば死亡することはなかったと思います。ですからこのケースで問題なのはずれていることに気づかなかった医師個人ではなく、その状態に25分間も気づかなかったシステム上の問題だと思います。
 同病院は「遺族とは示談が成立し、病院に刑事罰を希望しないとの要望書の提出も受けている。刑事罰を科されるものではないと確信している」としている。
人工呼吸器管理には非常に高いリスクが伴います。だからといってミスが許されるとは思っているわけではありませんが、今後病院での人工呼吸器に関する事故すべてに刑事罰を科していくようになると、病院側もリスクを恐れるようになり、リスク排除のため人工呼吸器の患者は受け入れない、という病院が出てきても不思議ではありません。事実、近頃はこうした「防衛医療」の流れがだんだん広まっているように感じます。事故が起きたとき、逮捕されたり高額の賠償金を支払わねばならないことがある今の現状では無理もないかとも思いますが、ではハイリスクな患者はどうすれば、ということになってきます。

まとまってないですがここらで公開

記事の全文はこちら
人工呼吸器事故@千葉
人工呼吸器事故@埼玉

●2.18事件

我々は福島事件で逮捕された産婦人科医の無実を信じ支援します。

私は医療従事者ではありませんが、便乗してこっそり賛同します。詳しくは新小児科医のつぶやきをご覧ください。支援しますと言ったところで何かできるといったわけではありませんが。

医師が行った医療行為の結果によって逮捕されたということ。あってはいけないことだと思います。もちろん悪意の故意なんかの場合は別ですよ。立派な殺人ですから。ただ、正しい医療行為を行ったにもかかわらず、不幸にも患者が亡くなってしまった場合はどうでしょうか?それで逮捕されるようなことがあれば誰もハイリスクな医療を行わなくなると言うのは自然流れだと思います。

そうなって一番困るのは患者です。人工呼吸器を使うのは常に高いリスクが付きまといます。事故の報道も時々目にします。事故があればマスコミからバッシングされ、場合によっては警察も介入してきます。その結果受け入れ事態を制限する病院が出てきても無理はありません。(事実困っています。)

ここ最近ニュースや新聞なんかでどこどこの病院が分娩を扱わなくなった、などという知らせを良く見るようになりました。もちろん色々な要因があってのことだとは思いますが、この2.18事件もかなり大きな原因だと思っています。

今日産婦人科残酷物語 Ⅱを読んでいて涙が出てきました。普段はにやにやしながら読んでいるのですが・・・。警察が介入することによって医療の現場がどれだけ混乱するか…。

もはや手遅れかもしれませんがこのまま放っておくわけには行かないと思います。できるのは多くの人にこのことを知ってもらうこと。それだけです。

福島事件に関してはある産婦人科医のひとりごと自体にもかなり情報がありますし、たくさんリンクも張られていますのでもしよければ調べてみてください。

2007年2月12日

●ホームレス・ダンピング

とりあえず紹介だけ。これがアメリカの医療の現実です。一部で絶賛している方もいるようですが・・・。

病院がホームレス患者を放り出す LA市のドヤ街に

 米国で、ホームレスの入院患者を邪魔だとばかりに街頭に投げ捨てる、いわゆる“ホームレス・ダンピング”が社会問題化している。最近も、米カリフォルニア州ロサンゼルスの病院に入院中だった男性が、ロサンゼルスのドヤ街に放り出されるのが目撃された。入院費も払えないホームレスの患者の対応に困った病院が、患者を放り出すのは現代版の“姥捨山”といえるが、ロサンゼルス市警(LAPD)でも、悪質なケースとして調査を始めている。(ベリタ通信=江口惇)

 LAPD管内では、2年前から病院がホームレスをドヤ街に放り出すケースが目立っている。最近のケースは、2月8日に目撃された。同日午前10時45分ごろ、白いバンがドヤ街に乗りつけた。ドアが開くと、病院のガウンと人工肛門用のバッグを持った男性患者がふらついた格好で出てきた。

 バンを運転していたのは女性。周囲の人が「車椅子はないのか」「歩行器は」などと声をかけたが、何も答えず立ち去った。人々の通報で警察が現場に駆けつけた。患者の年齢は41歳で、グラディス公園近くで見つかった。

 警察に対し、男性は、「どこにも行くところがない」と話し、また「病院からこれ以上いることはできないと言われた」ことを明らかにした。その後別の医療施設に送られ、手当てを受けている。

 警察が調査した結果、バンは、「ハリウッド長老派メディカルセンター」が手配したものとわかった。LAPDのある捜査官は、これだけ冷淡な扱いは見たことがないと憤っている。

 「ハリウッド長老派メディカルセンター」の幹部ケイラー・シェムバーガー氏によると、患者は7日に退院し、バンでドヤ街近くにある避難施設に送る予定だったが、満杯だったため、いったん病院に戻り、翌8日に朝に再度、ドヤ街にバンで送ったと話している。

 “ホームレス・ダンピング”をめぐっては、これまでに数十の病院が問題を起こしている。2006年3月には、「カイザー・パーマネント」病院が、ホームレス患者を、ドヤ街に放り出したことがわかり、大きな問題になった。

 女性は公園で生活していた63歳の女性。認知症で病院で数日間滞在した後、病院側は、タクシーを呼び、ドヤ街まで運んだ。タクシーが停車した周辺に監視カメラが設置されていたため、タクシーから降りた女性が、方角がわからず、車道脇をおぼつかない足取りで歩いている姿が記録された。その後カメラのビデオが公開されたため、大きな問題になった。

 ロサンゼルス市検事局では、2006年11月、病院側が患者を放り出したとして、刑事告発している。同時に民事訴訟を起こし、今後の患者の放り出しを禁じる決定を下すよう、裁判所に要請している。

 63歳の女性に対する問題では、「カイザー・パーマネント」病院に勤めていた看護助手が、捜査当局に協力したため失業するという事態にもなっている。このため看護助手が病院側を訴えている。

2007年02月11日02時11分
http://news.livedoor.com/article/detail/3024289/

2007年2月11日

●人工呼吸器事故@埼玉

とりあえず記事のアーカイブ

詳しくは人工呼吸器関連の事故

みさと健和病院医療事故:適切な処置怠った医師ら書類送検--県警 /埼玉

 三郷市の「医療法人財団健和会みさと健和病院」で02年、人工呼吸器の管が気管内でずれて意識不明となった入院中の女性患者(当時55歳)が3カ月後に死亡した医療事故で、県警捜査1課と吉川署は6日、適切な処置を怠ったなどとして同病院の男性医師(34)と31歳と27歳の女性看護師を業務過失致死容疑でさいたま地検に書類送検した。

 同署などによると、女性は同年4月6日、右足骨折で入院。同16日、骨を固定する手術を受けたが、生理食塩水などの輸液を過剰投与され急性心不全を起こした。手術後、人工呼吸をしていたが、同日、病室で看護師2人が女性の体をふいていた際、女性が動いたため、気管内に通していた管がずれた。すぐに男性医師が駆けつけたが、ずれていないと判断。その後、チアノーゼの症状が表れ、約25分後に別の医師が再送管したが意識不明となった。死因は低酸素脳症による多臓器不全だった。

 県警は▽看護師は女性が動かないように両手を押さえるなどの措置を怠った▽医師は管がずれたことに気付かず再送管を怠ったことなどが過失にあたるとしている。

 この医療事故は02年8月、同病院が記者会見して発覚し、病院が遺族に慰謝料を払うことで示談が成立している。同病院は「(女性と遺族に)心よりおわび申し上げます」とコメントした。【村上尊一】

毎日新聞 2007年2月7日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saitama/archive/news/2007/02/07/20070207ddlk11040421000c.html

●人工呼吸器事故@千葉

記事のアーカイブ

詳しくは人工呼吸器関連の事故

人工呼吸器はずれ20代男性意識不明 千葉の国立病院

 千葉県四街道市の国立病院機構「下志津病院」(西牟田敏之院長)で昨年10月、筋ジストロフィー専門病棟に入院中の20歳代の男性患者に装着されていた人工呼吸器とマスクをつなぐ管が外れる事故があったことが6日、わかった。

 男性は現在も意識不明の重体で、病院から連絡を受けた四街道署が業務上過失傷害容疑で調べている。

 病院などによると、男性の呼吸器の管が外れたのは昨年10月27日。午後9時ごろに男性患者からナースコールがあったが、看護師が駆け付けたのは約10分後で、すでに心肺停止状態だったという。

 この日は週に2回ある入浴日で、入浴用の管と普段使用している管を取り換える際に不備があった可能性があるとみられている。病院は家族に謝罪するとともに、院内の医療安全に関する調査委員会で原因解明を進めている。
(2007年2月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070206ik0b.htm

下志津病院医療事故:非公開、取材応じず 「プライバシーに配慮」 /千葉

 四街道市の国立病院機構「下志津病院」で、筋ジストロフィー専門病棟に入院中の男性患者が意識不明の重体になった医療事故で、同病院は事故を公表せず、毎日新聞の取材にも詳細を明らかにしていない。最近は病院側の過失で死亡など重大事故などが起きた場合は、プライバシーに配慮しつつ公表するのが流れだが、同病院は「患者と家族の意向を酌んで、プライバシー保護を最優先にした」と説明するにとどまっている。【山本太一】

 ◇国・国立病院機構、統一基準なし

 新潟県は00年、県立病院での重大事故の公表基準を都道府県レベルで初めて設けた。公表は患者や家族の同意が必要で、他病院へ警笛を鳴らす意味合いや再発防止が目的だ。さらに、未公表のままマスコミの報道で事故が明らかになった場合、病院の「隠ぺい体質」が問題視され、信頼の落ちるのを防ぐ意味合いもあるという。

 基準を設ける病院が増える一方、国や国立病院機構の統一基準はない。「下志津病院」も基準はなく、医療ジャーナリストの伊藤隼也さんは「国立病院機構という国の医療を担う病院に基準がないのは時代の流れに逆行している」と指摘する。

 同病院は今回の事故をミスと認め、家族に謝罪したが、「家族の強い要望があった」と未公表の理由を説明する。しかし、ある大学病院は「最初は反発する家族もいるが、公表の意味合いを説明し、納得の上で公表している」と説明する。

 また、筋ジストロフィーという難病患者が被害にあった点も注目される。患者の多くは少年期に発症し、次第に全身の筋肉がまひし、自発呼吸も困難になるため、人工呼吸器をつける患者が多い。現状では受け入れ施設が少なく、高度な医療的措置が必要なため、専門病棟のある国立病院機構などの病院に患者が集中せざるを得ない背景がある。人工呼吸器が外れても即座に対応すれば意識不明にならなかった可能性はあり、「なぜ看護師がすぐにナースコールに対応しなかったのか」(伊藤さん)など、プライバシーを配慮した上で詳細な説明が求められる。

毎日新聞 2007年2月6日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/chiba/archive/news/2007/02/06/20070206ddlk12100299000c.html

2007年2月10日

●医師確保奨学金まとめ

最近医師確保のために卒後縛りのある奨学金制度を設ける自治体のニュースがいくつかありました。以下関連するエントリー


地方の医師不足が深刻化する中、自治体なりにさまざまな手を考えているようです。岩手のとある自治体は赴任した医師に馬を一頭プレゼントするだとか(参考)・・・馬刺しにするくらいしか思いつきませんが。

自治医科大学という大学があります。僻地医療、地域医療の充実の目的に、各都道府県の共同の出捐によって作られた大学で、6年間の学費を貸与され、返還を免除されるには卒後9年間地域医療に従事しなければいけない。こんな制度の大学です。

各自治体の行っている助成金制度もこの自治医科大学の制度によく似ています。自治医科大学の問題点としては9年間の義務年限を終えた後の地元定着率が低いことがあるようです。また、早期に貸与金を返納してフリーになる人もいるようですが、これらの問題点は各自治体が行っている制度にも言えることだと思います。

たとえば千葉の3200万円ですが、医師不足に悩んでいるのは都市部の病院でも同じですので、場合によっては都市部の病院が貸与金を肩代わりして医師を引き抜くと言ったことも無きにしも非ず・・・。邪推でしょうか。

これはもうお金の問題では無いように思います。毎日新聞の連載『医療クライシス』によると研修医は研修先の病院を選ぶ際の基準として、給料よりもその環境を重視しているようです。

「医師の少ない病院は、当然雑用が増える。患者と接する時間があるのか、きちんと勉強ができるのか」
「未熟なのに即戦力にされるのは怖い。すぐ訴訟になる時代に、そんなリスクの高いことはしたくない」
「2年間の研修で、都市部の病院で働くメリットを感じた。多くの大学や病院があり、いろいろなやり方や考え方に触れられる。腕を磨くには地方より都会の方がいい」

人手不足の地方病院だと労働力として駆り出されるため十分に勉強する時間が無いので研修医が集まりません。一方人手が十分ある都市部の病院は研修の環境が充実しているため研修医が集まります。研修医にそのまま病院に残ってもらえば、新たな研修医にとって魅力的な研修先となり人手が集まります。

地方の病院は人手不足の悪循環に陥り、都市部の病院は逆に上に書いたような好循環となる・・・と言ったような構図が見えてきます。地方と都市部と分けるのは間違っているような気もしますが(地方でもがんばっているところもあるはず)、この悪循環をどこかで断ち切らないといけないと思うのですが妙案が思い浮かびません。

もちろん医療現場を取り巻く問題はこれだけではないと言うことはわかっちゃいますが・・・。

忍び寄る崩壊の足音/7 研修医「給料より勉強」

 ◇人材育成力ある都会に集中

 北陸地方出身で岡山県内の大学を卒業した男性研修医(25)が選んだ研修先は、出身地でも岡山でもなく、東京の大学病院だった。

 出身県の病院の合同説明会。ある病院の担当者が「研修医が来てくれない。願書を出すだけでもいいから」と勧誘するのを聞き、地方の実情に衝撃を受けた。「医師の少ない病院は、当然雑用が増える。患者と接する時間があるのか、きちんと勉強ができるのか」と不安になり、一緒に行った友人とともに途中で退席してしまった。

 現在の収入は月15万円程度。地元の病院に行けば倍になり、ボーナスもあった。しかし「今の大学病院には、専門分野を持つさまざまな先輩がいて、教わることができる。給料が低くても、今は出来る限りのことを勉強したい」と話す。

 東北地方の大学を卒業した女性研修医(26)も、東京の大学病院を選んだ。「未熟なのに即戦力にされるのは怖い。すぐ訴訟になる時代に、そんなリスクの高いことはしたくない」と、医師が少ない地方の病院に行くことに不安があったという。出身大学なら1年に1回の大イベントとなるような有名医師を招いての勉強会も、東京では1カ月に1回程度あり、「まずは勉強」との思いが満たされる。

 大阪市内の病院で働く男性医師(26)。生まれ育った四国の大学を卒業後、この病院で研修してそのまま就職した。「2年間の研修で、都市部の病院で働くメリットを感じた。多くの大学や病院があり、いろいろなやり方や考え方に触れられる。腕を磨くには地方より都会の方がいい」

 医療研修推進財団の07年度版「臨床研修病院ガイドブック」によると、研修医1年目の給料は、大都市の方が地方より安い傾向にある。東京や大阪では月30万円未満の病院の方が多いが、多くの県では30万円以上の方が圧倒的に多い。それでも、多くの研修医は都会の病院を目指す。

  ■   ■

 堺市の市立堺病院は、07年度の研修希望者が定員の9・8倍に達した。公立病院では全国有数の倍率を誇る人気だ。30年以上前から臨床研修病院としてノウハウを蓄積してきたことが、人気の秘密とみられる。東京、大阪以外の地方の病院でも、研修内容が充実した病院は人気が高い。

 市立堺病院の男性研修医(29)は「この病院には医師を育てようという思いがあふれている。診療科の垣根も低く、研修医同士で知識を共有できる。ここで医師としての下地を身につけたいと思った」と語る。

 同病院が研修に力を入れる背景には、医師確保対策もある。研修医にそのまま病院に残ってもらい、自前で優秀な医師を育てる体制を確立したいと考えているからだ。

 田代扶美雄総務課長は「医師不足で診療を縮小・休止すると患者に迷惑をかける。患者に選んでもらう病院になるためには、まず医療従事者に選んでもらう病院を目指すべきだ」と説明する。

 全国医学部長病院長会議で、地域医療に関する専門委員会の委員長を務める小川彰・岩手医科大医学部長は「こんな状況が続けば、地方の医師不足は目を覆うほどになるだろう。都市部の病院でも、医師を自前で育てるノウハウを持たなければ医師を確保できなくなる。病院の格差はますます広がるのではないか」と警告する。

毎日新聞 2007年2月2日 東京朝刊

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/crisis/news/20070202ddm002100040000c.html

●医師確保奨学金@静岡県

静岡県については前にも何度か取り上げた。


千葉もそうだが、静岡もロケーション的には都市圏に近いと思っていたのだが・・・。

「医師確保 県が新制度」 全国の医学生対象に奨学金

 静岡県内で医師不足が慢性化している問題で、県は二〇〇七年度から、院外研修助成事業と、全国の医学生を対象にした奨学金制度を二本立てでスタートさせる。技術水準を上げて医療環境の魅力を高め、奨学金との相乗効果で県外からの人材確保を狙う。研修助成について、県は「全国の都道府県でも例がないのでは」としている。

 県によると、院外研修助成事業は、国内外の病院や研究機関で高度な研修を受ける現役医師を対象に、研修費用の二分の一、一人当たり最大四百万円を助成する。初年度は県内の三病院を想定している。

 奨学金は、国内の大学医学部か医科大に在籍していれば、県出身者でなくても受けられる。貸与額は在学中に月額二十万円。卒業後に県内の医療機関で貸与を受けた期間の一・五倍以上を勤務すれば、返済は免除する。初年度は五人を予定している。同様の奨学金は三重や長野など二十六県が取り入れている。

 院外研修助成事業と奨学金制度の運営費を含む医師確保対策事業費を、〇七年度当初予算案では前年度当初の約七倍に当たる一億九千万円計上する。県は〇五年度から、県立病院での研修医受け入れ枠を拡大するなど医師確保対策を取ってきたが、医師の増員には直接は結び付いていない。

 県によると、県内の人口十万人当たり医師数は百七十二人(〇四年十二月末現在)で、全国平均の二百人を大幅に下回る。特に産婦人科と小児科が深刻で、二〇〇〇年以降、産婦人科は浜松労災病院(浜松市)など三病院、小児科も三島社会保険病院(三島市)など三病院が廃止した。

 小児科医が不足している袋井市立袋井市民病院に三月末まで、県立こども病院の医師を派遣するなど緊急対応を迫られているのが現状だ。県健康福祉部は「研修助成や奨学金で体質強化を図り、中長期的に医師不足を解消していきたい」としている。

http://www.chunichi.co.jp/00/siz/20070202/lcl_____siz_____003.shtml

院外研修助成というのはなかなか珍しいかもしれません。つまりは静岡で働けばこういった研修助成が受けられるから静岡で働きませんか?と言うことでしょう。1億9000万と言う予算の大きさを見ても静岡県必死さが伺えます。

ふと思ったのですが、医師が研修する際の費用って自腹なのでしょうかね?そこらへんの事情には疎いのでよくわかりませんが。記事を読む限りそう取れなくもないですが。

●医師確保奨学金@千葉県

千葉県でもありました。

千葉県が破格の奨学金創設へ 私大医学生対象、3200万円

 深刻化する過疎地での医師不足に対応するため、千葉県が私立大学の医学生を対象に、1人当たり在学6年間で総額3200万円を上限とする奨学金制度を創設することが1日、分かった。協定を結んだ東京都内の私立大医学部、医大の受験生に「地域枠」を設けて奨学生を募集。卒業後、県内の医療機関に7~9年間勤務すれば奨学金の返還を免除する。県外の大学に地域枠を設定するのは全国でも初めてで、これほど高額の奨学金も異例という。(名古屋和希)

 千葉県の計画では、県内に付属病院を持つ東京慈恵会医科大学、東京女子医科大学、日本医科大学など6大学のうち2大学と協定を締結。来年以降の入学生を対象に毎年各大学2人、計4人分の奨学金を大学を通じて医学生に貸与する。

 大学側は地域枠を設けて受験生を募集し、県が資格審査を行って対象となる受験生を決める。入学金が必要な初年度は700万円、2年次以降は年間500万円を限度額とし、奨学金を出す。協定を結んだ6大学の在学6年間の平均授業料総額は3300万円程度なので、県からの奨学金で学費の大半をまかなえることになる。

 奨学生は臨床研修後に小児科と産科は7年間、それ以外は9年間、医師不足に悩む県内の自治体病院に勤務すると奨学金の返還が免除される。県は地域医療医師養成事業として19年度予算案に3100万円を計上した。

 入試に地域枠を設けた奨学金制度は兵庫、岩手両県が県内の私立医大を対象に導入している。このほか、青森県や宮城県などでは県内外の医大生を対象に年間数十万~240万円程度の奨学金を交付しているが、授業料を全額まかなえるまでにはなっていない。

 また、これらの県では都市部の方が先進的な医療技術を習得しやすいとして、ケースも少なくなかった。千葉県は奨学生の卒業後のプログラムにも工夫を凝らし、勤務後の数年間は都市部の大学病院での研修を取り入れ、先端技術を学べるようにするという。

(2007/02/02 03:43)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070202/gkk070202000.htm

3200万と言えばなかなか高額です。記事中にもありますが、これだけあれば私立の医学部の学費の大半をまかなうことができそうです。この記事からはどこの大学が対象化はわかりませんが、一部の大学を除けば入試の難易度は(国公立>私立)ですので、おそらく千葉県の狙いとしては「医学部に行きたいけど国公立の医学部に受かるほどの学力はない、しかし私立に通うだけのお金もない」という人を対象にしているのでしょう。千葉には千葉大学がありながらこのような制度を作った理由はここら辺にありそうです。

●医師確保奨学金@岐阜県下呂市

岐阜県下呂市の医師確保奨学金の記事。

岐阜・下呂市が“医師卵”に奨学金制度 市町村で全国2例目

 医師不足の対策として岐阜県下呂市は、同市立の病院や診療所に勤務する意思を持つ全国各地の医学部生や研修医を対象に、奨学金制度を新設することを明らかにした。支給された年数と同じ期間を勤務すれば返済を免除する。市町村が医師確保のために奨学金を出すのは珍しいという。

 同市には、市立金山病院と3カ所の診療所があり、12人の医師が勤務しているが、全国的な医師不足の中、外科と小児科に3人の欠員がある。

 奨学金は月額20万円で、大学生、大学院生、研修医の期間に支給。新入生には入学金として30万円も用意する。1人当たり最大で8年間、計1950万円を貸与する。同市は基金として、2007年度当初予算案に3000万円を盛り込む。

 対象者の出身地や在住地は限定しないが、外科医と小児科医の希望者を優先する。文部科学省医学教育課によると、医師確保を目的に自治体が奨学金を出しているケースは県では23あるが、市町村では静岡県掛川市だけという。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070125/mng_____sya_____015.shtml

月額20万円だと国公立大であれば生活費+授業料を差し引いてもおつりが来るのではないでしょうか?少し気になったのが「大学生、大学院生、研修医の期間に支給」とありますが、大学生(6年)、大学院生(4年)、研修医(初期だと2年)なので、どこを取って8年なのかはよくわかりませんが。

記事の最後に「文部科学省医学教育課によると、医師確保を目的に自治体が奨学金を出しているケースは県では23あるが、市町村では静岡県掛川市だけという。」とあり、掛川市民としては気になったので、市のウェブサイトを見てみましたがそれらしい記述が見当たらなかったのでメールで問い合わせてみたところ以下のような返事が来ました。

当市の修学資金貸付制度につきまして、当市、当院のホームページに同制度に関する情報が掲載されていないことに対して、疑問を持たれたとのことですが、実は、当市の修学資金貸付制度は、対象者が当院の関連大学の浜松医科大学医学部の5年生及び6年生のみに限定しているため、対象者へは大学事務局を通じて周知しています。従って、広く一般の方に対するPRを行う必要がないため、ホームページ等への掲載を行っておりません。

どうせ制度があるのならもっとPRすればいいのに・・・と思うんですけどね。具体的な条件がわからないのでなんともいえませんが、「制度があるなら浜医に行こう」と言う人がもしかしたら出てくるかもしれませんし、市民へのアピールにもなるかもしれませんし。もっとも、この奨学金制度自体に効果があるかどうかはわかりませんが。

2007年2月 2日

●転院時の話

へなちょこ医者の日記(当直日誌兼絶望日誌)を読んでちょっと思ったこと。とりあえず、ギラン・バレーって何ぞや?と言ったところですが、それはともかく。私の転院時のことを思い出しました。

map.jpg

静岡の掛川市立病院から福岡の総合せき損センターまで人工呼吸器をつけたまま移動しました。受傷後約3ヵ月頃のことです。掛川市立病院から名古屋空港(セントレアはまだ無い)まではヘリで、名古屋空港から福岡空港まではチャーター機(セスナ?)で、福岡空港からせき損センターまではヘリでと今考えるとめちゃくちゃ大掛かりな移動でした。

当時私は車椅子に乗ることも出来ず、マーゲンチューブからの経管栄養、人工呼吸器も24時間依存(これは今もですが)でしたので、医師と看護師の付き添いでもちろん吸引の準備もしていきましたし、サチュレーションモニターもつけていました。

上のへなちょこ医者さんの日記でも疑問点として挙げられていますが、人工呼吸器を使っているような患者を転院させるに当たって痰の吸引の準備すらしていなかったのは準備不足だったのでは?と思います。千葉から福岡ですしね。

詳しいことはよくわかりませんがね。一応記事です。

転院判断誤り寝たきり 福岡地裁賠償命令 千葉の病院に8900万円

 千葉市の「みつわ台総合病院」から福岡市内の病院に搬送中、呼吸困難に陥り重度の身体障害を負ったのは病院に過失があるとして、寝たきりになった男性患者(34)と両親=福岡市城南区=が、総合病院を運営する医療法人に約2億500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、福岡地裁であった。須田啓之裁判長は総合病院の過失を認め、約8900万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は1997年6月、手足の筋力が急速に低下するギラン・バレー症候群で入院。自発呼吸が困難で人工呼吸器を使っていた。同年8月下旬、医師の勧めで出身地の福岡への転院を決定。航空機と救急車で搬送中、たんなどがのどに詰まって心停止となり、障害を負った。

 判決で須田裁判長は、入院当時、男性の脈拍や体温が不安定だったことや、全身まひのため呼吸の苦しさなどを意思表示できなかった状態を重視。「容体が安定していたとはいえず、搬送を決定した総合病院の判断に過失がある」と述べた。

 判決後、男性の両親は「息子に報告したい。二度と同じ事故を起こさないでほしい」と話した。医療法人は「判決文が届いておらず、コメントできない」としている。

=2007/02/02付 西日本新聞朝刊=
2007年02月02日00時06分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070202/20070202_003.shtml

2007年1月29日

●感動した

【裁判】 "全国の医師が逮捕に抗議" 帝王切開中の妊婦を死亡させた産科医、起訴事実否認…医療界注目の公判★4
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1170038482/l50

より転載。何でこれだけハードでリスクの高い産科医になったの?と言う問いに対して

979 名前:名無しさん@5周年 投稿日:05/03/13 20:55:45 ID:MNH5Ljgv
うっとおしいだろうが聞いてくれ。

俺は赤ちゃんが好きで産科医になった。
小児科でも小児外科医でも良かったが、
赤ちゃんが死ぬ場所よりも生まれてくる場所で仕事がしたかったんだ。
想像したとおり素晴らしい職場だった。
誰のためでもなく、命がけで命を生み出すお母さん達。
産まれた命に惜しみない祝福を送る家族。
何かが起きたときには、それを及ばずながら手助けできる。
初めての帝王切開の子供が退院したときの光景は一生忘れない。

大学で研修生活を送るようになると、
そのお母さん達が癌で自らの命を削っている。
ちっちゃなちっちゃなお婆ちゃんたちが
腹水をパンパンに溜めて死んでいく。
助けたいと思うのは自然の流れだった。

笑顔で「おめでとう」って言えるのって、素晴らしい事だと思うんだけどな。
ただ、そんな気持ちを平気で折ってしまう今の現状は・・・どうにかならんものか。

●ネグレクト

ネタ元はssd's Diary

介護放棄で男性死亡、妻子3人を殺人容疑で逮捕 広島
2007年01月29日13時29分

 広島市安芸区で、半身不随で寝たきりだった60歳の男性を介護せずに放置して殺害したとして、広島県警捜査1課と海田署は29日午前、同居していた元パート従業員で妻の松田由美子容疑者(63)、無職で長男の博之容疑者(36)、会社員で次男の実容疑者(31)を殺人容疑で逮捕した。男性は長期にわたって食事を十分に与えられていなかったとみられ、遺体は発見されたときに極度にやせた状態だった。家族の介護で殺人容疑が適用されるのは異例。

 妻は「介護が面倒だった」と供述しているが、長男とともに殺意は否認。次男は「介護は母と兄にまかせていた」と供述しているという。

 調べでは、3人は、安芸区中野3丁目の自宅で同居していた松田洋一さんが寝たきり状態にありながら、昨年9月ごろから介護を放棄。十分な食事を与えないうえに、医師の診察も受けさせないで必要な投薬もせず、同11月初旬ごろに1階洋間で松田さんを殺害した疑い。遺体は死後もそのまま放置され、県警が12月26日、異変を察知した福祉関係者から通報を受け、松田さんの遺体を自宅で発見した。身長173センチの松田さんの体重は発見時、32キロだった。

 県警や関係者によると、松田さんは3年ほど前に脳内出血で倒れ、右半身がまひした。ほぼ寝たきりとなり、介護がないと生活できず、要介護3の認定を受けていた。近くの福祉施設のデイサービスを一時受けていたが、昨年7月ごろから依頼しなくなっていた。

 県警は、3人が食事を十分に与えず、デイサービスも打ち切るなど、介護の状況が悪質であることから、松田さんが死に至ることを認識し、死んでもかまわないという未必の殺意があったとみている。

 由美子容疑者らは、近所の人と会ってもあいさつ程度で、近所づきあいはほとんどなかったとみられる。

 介護放棄をめぐっては大阪府警が今月22日、寝たきりだった大阪市城東区の女性(当時61)に食事を与えず、治療も受けさせずに衰弱死させたとして、夫と子ども2人を保護責任者遺棄致死容疑で大阪地検に書類送検している。このケースでは女性が治療を嫌がっていたことなどから殺人容疑での立件は見送られた。

これはひどい。とも言い切れない事件です。
政策主導で療養病棟が減らされ、退院を余儀なくされた介護の必要なお年寄りは自宅に戻ることを余儀なくされているケースはたくさんあるようです。しかし、自宅で介護できる余裕のあるところは少なく、現実には「老老介護」であったり、子供が仕事をやめて介護に専念したりすると言ったケースが多々あるようです。
本来であれば、自宅で介護できない場合の受け皿として介護施設のようなものがどうしても必要になってくるわけですが、国はこうした「下流」の整備をすることなく「上流」の療養病棟をぶち壊しに掛かれば、下流では洪水が起こるのは必然の流れでしょう。
このニュースに関しては同情しきれない部分もありますが、今後このようなケースは増えてくるんじゃないかと思います。あ、もしかしてこれが国の狙いですか?
そもそも、在宅へのシフトを進める政策には疑問を感じいています。このことについてはまたいつか書きたいと思います。

2007年1月25日

●医療崩壊のまとめ

どうやら限界を超えたようです。私にできることと言えばコピペるだけ。
以下、コピペのコピペのコピペ

総論:勘違いっていうか勤務医師不足は以前から指摘されてたけどね。現場が踏ん張ってきたけど。踏ん張っていた人を犯罪人扱いし始めた(福島・奈良の件ね)のが崩壊の決定打だと思うよ。

1.もともと勤務医は不足していた
 勤務医って労働基準法完全無視の状態で働いたからね、もともと不足していたw。自らの使命感に燃えて、患者の生命優先で働くと昼夜問わず働かないといけなかったけど、昨今の情勢(福島・奈良事件等)でトサカにきた勤務医が燃え尽きて遵法闘争または逃散を始めてしまったと。そしたら足らなくなるのは当然だわ。

2.医師数の捏造
 厚生労働省は医師数は増加してると言うけど、引退した人完全無視だもんねw 医師免許持ってて別の仕事してる人とか 寿退職した女医とか無視。実労勤務医師数は減ってるよ間違いなくwあと、医師数を抑制していたのは医師会とか言う人いるけど少しぐぐれば分かるよw。違う、医師会にそんな力なんてない しかも医師会は開業医の団体 今不足してるのは勤務医。もし医師会に強い政治力があるとするなら国公立病院の95%以上が赤字になるまで診療報酬が下げられるわけ無いでしょw。医師数を抑制してきたのは財務省の走狗の厚生労働省。医師数の増加=医療費の増大になるからね。

3.女医の増加
 いろいろ言われてるけどやっぱり大きいよこれ。新人医師の4割が女性だとしたらそのうちの何割かは寿退職w んで当直とかの労働しないわけで医療界でも完全に逆差別起こってるし、男性勤務医が奴隷化してるw

4.給与格差
 民間と国公立比べると本当にひどいと思うよ。総合病院で一人の勤務医が稼ぐ金額はおよそ年1億。んで医師の給与は民間約1200-2000に比べ、国公立は800-1600ぐらいだと思う。そりゃ民間に逃げるわ。年400万も差があれば、なんでこんなに差が出るんでしょうねw

5.医師の労働量の増大
 医療が高度化するとやること増えるのはわかるよね。あと、インフォームド・コンセントwとか患者に説明する時間も必要になった。しかも訴訟対策用にね。昔は「お任せします」の方が多かったけど、今はそうじゃないからね。あと 何回も説明求める患者もいる。無い時間をなんとか作って説明するけど、医療側からすると説明って1円にもならない。

6.高齢化社会
 まぁ言わずもがなw 散々やりたい放題してきた団塊世代が定年を迎えます。医療が必要になる人口はますます増えます。この世代の血管って今の老人より間違いなくボロボロ;脳卒中、心筋梗塞、脳血管性痴呆患者は増えてく一方だと思う。今でさえ 需要>供給なのに、それが加速されていく。

んで、医療崩壊なんだが、自由診療にしたがってるグループがあるのよ。
 外資保険会社:世界一と言われる日本人の預貯金を虎視眈々と狙ってます。
 厚生労働省:国民の健康より天下り先の確保と財務省を怒らせないために医療費の抑制しか考えてませんw
 あと、援護射撃してる一群
 マスコミ:外資保険会社に逆らえませんw 捏造・恣意的報道なんでもありです。
 司法:なんだか良く分からないけど医療にも業務上過失致死だそうですw 現場からしたら防衛医療に徹するしかなくなるわけですが。
 DQN患者群:これはどの職業でもあるでしょうね でもこの状況では診療を断れるほうに逃げるのは当然でしょうw

患者として渦中にいる身なんですが、ただおろおろするしかないのでしょうか。

●業務上過失致死

旭医大医療事故 旭川東署が医師を書類送検 業過致死の疑い2007/01/23 16:00

 【旭川】旭川医大病院(石川睦男院長)で二○○五年四月、入院していた上川管内の男性=当時(80)=が薬剤を過剰投与されて死亡した医療事故で、旭川東署は二十三日までに、業務上過失致死の疑いで、投薬を担当した男性医師(40)を書類送検した。

 同署の調べなどによると、男性医師は同年四月二十二日夕、血液の凝固を抑えようと、入院中の男性に、誤って本来の量の四倍を超す薬剤を投与。翌日、男性を敗血症で死亡させた疑い。

 事故後、同署は男性医師や病院から事情を聴き、カルテを調査するなどした結果、薬剤の過剰投与と男性の死亡に因果関係があると判断した。

 書類送検を受けて、同病院は「因果関係については警察が捜査していることなので、病院としては判断できない。今後はチーム医療を徹底し、再発防止に努めたい」と話している。病院側は○五年十二月、「解剖検査していないため、過剰投与が直接的の死亡原因かは明確に判定できない」とする調査報告書を公表していた。

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20070123&j=0022&k=200701230928

旭川医大ということで一瞬ドキッとしたのですが、それはともかく。

詳しい事情はよくわかりませんが、医師一人が責任を取らされるということには違和感を感じます。薬剤の投与量を決めるにあたり、二重にチェックするなどのシステムがなかったのでしょうか。人は必ずミスを犯す。ということを前提に考えれば、これは医師個人の責任にとどまらず、病院のシステムの問題ではないかと思います。

ついでなので『業務上過失致死』について。

ここで言う『業務』とは社会生活上の地位に基づき反復継続して行う行為であって、生命身体に危険を生じ得るもので、日常用語の『業務』とは若干意味合いが異なるようです。たとえばこの定義だと自動車の運転も業務になります。

本罪の構成要件には「その過失がなければ死傷するはずがなかった」ということが必要だそうですが、この件の場合男性の年齢が80歳であるということを考えると微妙な気がしますが、何せ詳しいことがわからないのでなんとも言えません。詳しいことがわかったところで私に判断する能力はありませんが。

病院側は「解剖検査していないため、過剰投与が直接的の死亡原因かは明確に判定できない」と言っていますが、もしかして司法解剖に回されてしまって結果を教えてもらってないのでしょうか。

しかし、いずれにせよ投薬ミスがあったのは事実なようですので、今後こういったミスが起こらないようにしてほしいものです。

2007年1月23日

●県立こども病院小児科医師 袋井市民病院に派遣

 県は深刻化する医師不足の緊急措置として、2月から3月末まで県立こども病院の小児科医師を週3回交代で袋井市民病院に派遣する。石川嘉延知事が22日の定例会見で明らかにした。

 県立こども病院で医師2人の採用が決まったことを受け、地域医療を確保する観点から緊急を要する袋井市民病院への派遣を決めたという。県立総合病院でも医師5人を募集中で、同病院で派遣体制が整えば、掛川市立総合病院への派遣も検討している。

 県条例に定める職務専念の免除と地方公務員法の兼業許可による初の取り組みで、医師は派遣先の身分となり、派遣先から報酬を受ける。

 県内では特に中東遠地域などを中心に病院勤務医の不足が深刻化している。県は本年度、研修医の受け入れ事業や県内の病院による都内での合同就職説明会、医師の再就業支援事業などの医師確保対策を積極的に進めているが、成果が上がっていないのが現状。

 石川知事は「市町立病院や日赤、済生会など公的病院で特に産科を中心に医師不足が続いている。今回の小児科以外の診療科目でも順次調整がつき次第派遣し、当面の医師不足の解消に努めていきたい」と強調した。

http://www.shizuokaonline.com/local_social/20070123000000000014.htm

応急処置でしょうね。そこまで事は深刻なようです。・・・なんて傍観するわけにも行きませんね。県内で袋井市民病院が一番深刻だったということでしょう。近いうちに掛川市立病院と併合といい話もある、ということは前にも書きました。

記事中でちょっと気になったのですが

県立こども病院で医師2人の採用が決まったことを受け、地域医療を確保する観点から緊急を要する袋井市民病院への派遣を決めたという。県立総合病院でも医師5人を募集中で、同病院で派遣体制が整えば、掛川市立総合病院への派遣も検討している。

県立こども病院ですら2人しか採用が決まらなかったのに、県立総合病院で5人確保することは可能なのでしょうか?掛川市立病院はその次のようですが・・・。
今回の小児科以外の診療科目でも順次調整がつき次第派遣し

どこから派遣するのでしょうか?県内にそんな余力のある病院があるのでしょうかね?

今日から毎日新聞で「医療クライシス」なる連載が始まったようです。素直に「危機」と書けよ、と。それはともかく『奈良事件』なんて事があったのに、「毎日新聞よ、お前が言うな」的な感は否めませんが一応紹介。

医療クライシス:東京・大阪の公立病院、半数が診療縮小--毎日新聞調査

 <2面で連載スタート>

 ◇常勤医285人不足

 医師不足などのため、東京都と大阪府内の計54の公立病院のうち、公立忠岡病院(大阪府忠岡町、83床)が3月末に閉院するほか、半数近い26病院で計46診療科が診療の休止・縮小に追い込まれていることが、毎日新聞の調査で分かった。常勤医で定員を満たせない病院は45病院あり、不足する常勤医は計285人に上る。非常勤医で穴埋めできていない病院もあり、医師不足によって病院の診療に支障が出る「医療崩壊」が、地方だけでなく2大都市にも広がり始めている実情が浮かんだ。

 調査は都府立、公立、市立病院(大阪市立大病院を除く)と、都保健医療公社が運営する病院を対象に実施。00年以降の診療休止・縮小の状況や、今月1日現在で常勤医が定員に満たない科の数などを尋ねた。

 閉院を決めた忠岡病院は、03年に12人いた医師が05年には4分の1に激減。昨年4月に皮膚科と泌尿器科、今月は脳神経外科を休止し、病院自体も存続できなくなった。

 診療科別に見ると、休止・縮小したのは、産科・産婦人科が計10病院で最多。次いで小児科6、耳鼻咽喉(いんこう)科が5病院だった。

 不足している常勤医数は、内科が18病院で計47人と最も多く、麻酔科15病院29人、産科・産婦人科が16病院27人、小児科が11病院22人と続いた。不足の理由は、▽04年度導入の新医師臨床研修制度をきっかけに、大学病院が系列病院から医師を引き揚げた▽勤務がきつく、リスクを伴うことが多い診療科が敬遠されている--など。

 診療への影響は、「救急患者の受け入れ制限」(都立大塚病院・豊島区)など、救急医療への影響を挙げる病院が目立つ。住吉市民病院(大阪市)のように、産科医不足による分べん数の制限を挙げる病院も多かった。

 打開策については、都立墨東病院(墨田区)などは「給与水準引き上げ」と回答、府立急性期・総合医療センター(大阪市)が「出産・子育てから復職支援など女性が働きやすい環境作り」を挙げるなど、労働環境の改善を挙げる病院が目立つ。「医療訴訟に対する裁定機関や公的保険制度の確保」や、「地域の病院と連携し、医師の診療応援など交流を図る」などの意見もあった。【まとめ・五味香織、河内敏康】

 ◇「高額医療費」実は平均以下--OECDデータ

 地方だけでなく、大都市にも「医療崩壊」が広がり始めた背景には、日本の低医療費政策がある。医療費を巡る政策論議では長年、いかに抑制するかがメーンテーマとなってきたが、経済協力開発機構(OECD)の国際比較データからは、正反対の実情が浮かぶ。

 医療費を対国内総生産(GDP)比でみると、日本は1960年代半ばの一時期にOECD加盟国平均に達していた以外は、一貫して平均を下回っている。03年もGDP比8%で、平均の8・8%に届かない。

 特に、先進7カ国(G7)の水準には程遠く、差が広がるばかり。03年のG7平均は10・1%で、日本はG7平均に比べて医療費の支出が2割も少なく、先進国並みに医療にお金をかけているとは言えないのが現実だ。

 人口1000人あたりの診療医師数(診療に従事する医師の数)は、一度もOECD平均を上回ったことがない。差は年々拡大し、04年には平均3・1人に対し日本は2人。OECD平均に達するには、医師を1・5倍に増やす必要がある。

毎日新聞 2007年1月23日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070123ddm001100103000c.html


都市部でもこんな状況ですから地方に関しては何をかいわんや。です。記事中にもありますが、とりあえず医療費削減へ向かっている政策を見直させねばいかんでしょう。毎日はせめてもの罪償いとしてこれを主張すべきです。

ついでですが今日の毎日の社説ですが・・・お前が(以下略)

社説:ねつ造番組 報道機関を名乗る資格がない

 フジテレビ系列で放映されたバラエティー番組「発掘!あるある大事典2」でデータやコメントのねつ造が発覚した。納豆を食べるとダイエットできるという番組内容はまったくのでたらめだった。

 制作した関西テレビ(大阪市北区)は20日に緊急会見した。やせたことを示す写真は別人で、米国の大学教授の発言について日本語訳をねつ造したり、正常値になったとされる中性脂肪値は実際には計測すらしていなかった。

 今月7日の番組放送の直後から、納豆が急に売れ出し、価格も急上昇して、店頭から姿を消したところも多かった。ところが、ダイエット効果についてはまったくのねつ造で、増産体制をとった業者は一転して過剰在庫を抱えるなど、混乱が広がっている。

 テレビ番組をめぐっては、やらせや視聴率操作などの問題がこれまでも続いたが、ねつ造が引き起こした社会的な影響の大きさという意味から、今回の番組は特に悪質だ。新聞でいうなら社長が辞任に追い込まれた朝日新聞の「サンゴ事件」に匹敵する。

 にもかかわらず関西テレビは自覚に乏しい。緊急会見では当初「事実と異なる部分があった」と繰り返すだけで、記者から追及され、会見の最後でようやくねつ造を認める始末だった。

 会見では社長が「報道機関でもある放送局として」とも語っていた。しかし、こんな状態で報道機関と言えるのだろうか。関西テレビだけでなく、フジテレビ系列局全体としてとらえるべき問題だ。ライブドアとの攻防の際、フジテレビは「公共性」を強調していたが、公共性を語る資格があるのかとも言いたい。

 番組制作会社に丸投げし、テレビ局はノーチェック状態だったことも明らかになった。特定の食品を大量に食べればやせられるなどという話は常識的におかしく、それに気付いて当然だった。

 視聴率を稼ぐと同時に制作費を削り利益を増やそうとするテレビ局の経営姿勢が、ねつ造ややらせを生んでいると指摘されている。ねつ造は番組制作会社のスタッフの行為だが、少ない予算で酷使し、視聴率の獲得まで強いているテレビ局の責任はさらに重大だ。

 テレビ局は、コンテンツ産業の頂点に君臨してきた。しかし、コンテンツ産業の大部分がテレビ局の下請けという構図のままでいいのだろうか。お手軽なバラエティー番組ばかりが量産され、ねつ造ややらせまで行わざるを得ない状態でまともなクリエーターが育つとは思えない。

 テレビ放送のデジタル化が、巨額の公費をつぎ込んで行われているが、テレビ局と番組制作会社の関係がこのままでは、今回と同じことが繰り返されかねない。

 放送と通信の融合はさまざまな観点から論じられ、コンテンツ産業の育成も大きなテーマだ。そのためには、番組制作をテレビ局の下請けから解放するという視点と、そのための方策も必要なのではないだろうか。

毎日新聞 2007年1月23日 0時55分
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070123k0000m070155000c.html

2007年1月12日

●誰が味方?

元ネタはここ
http://blog.m3.com/TL/20070112/2

医療費削減の名の下に、本当にリハビリが必要な人のリハビリまで制限してしまうリハビリ制限撤廃に賛成した国会議員一覧らしいです
http://hodanren.doc-net.or.jp/news/unndou-news/riha-sanndou/riha-sanndou.html

自民党少ないなぁ・・・。

公明はゼロですか。それはどうでもいいんだけど。公明党って弱者に優しいはずじゃなかったっけ?

自民党にはせめて憲法改正まではがんばってもらいたいんだが。どっち道憲法改正には民主党の協力が必要だし、前原とかは安全保障の分野じゃかなりまともな考え持ってるし・・・。

2007年1月11日

●入院医療費も定額に?

この間75歳以上の外来医療費が定額になるといったニュースがありましたが、国は入院医療費も定額にしたいようです。定額と言うと、患者の窓口負担が一定額で済んで患者にとって一見おいしい制度のように聞こえますが、実際はそうではなくて同じ病気、怪我であればどんな治療をしようと病院の収入が同じになる。つまり、極端な言い方をすればできるだけ手を掛けないほど病院は儲かる仕組みである。

また医療費削減ですか。ともぼやきたくもなる。政府が言うには、今後高齢化が進んで医療費などの社会保障費がどんどん高くなるから少しでも抑えなきゃいけない。らしい。確かにその推移だけ見ていけば今後どんどん増えていくといわれている医療費だが、日本のGDPに占める医療費の割合って実は先進国の中では最低水準らしい。それでいて平均寿命を見ても分かるように医療の質の水準は最高レベルといえます。今のところ「いつでも、誰でも、どこへでも」のフリーアクセスも保たれているので、「アクセス・コスト・クオリティ」の同時に満足することがないとされている3要素が満足しています。何が日本の医療を支えているかというと、ヒラリー・クリントン曰く、日本の医療従事者の「聖職者さながらの自己犠牲」だそうです。つまりは日本の医療費は高くない、むしろ医療従事者の待遇向上のためにもっと高くてもいいということが言えます。

下の記事中に『欧米より長い入院日数』とありますが、これにはからくりがあるようで、詳しくは下のリンク先を参照してみてください。
http://www008.upp.so-net.ne.jp/isei/htmls/t9.html

入院医療費、1回あたり定額に・厚労省検討

 厚生労働省は入院医療を対象に、病気やケガの種類が同じなら検査・投薬の数量や日数にかかわらず医療費を入院1回あたりの定額とする新制度を導入する検討に入った。過剰診療を減らして医療の効率化を促し、欧米より長い入院日数を短縮する狙い。2008年4月の診療報酬改定で導入を目指す。

 現在の医療費は入院・外来にかかわらず投薬や検査など診療行為ごとに決めた報酬単価を積み上げて算定する「出来高払い」が原則。診療行為をすればするほど医療機関が受け取る報酬が増えるため、必要性の低い検査をするなど過剰診療になりやすい面がある。(07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070109AT3S2801W08012007.html

2007年1月 8日

●延命治療について

この件に関しては各誌に記事が載っていたが、朝日の記事が詳しそうなのでこれを引用する。

倫理委が延命治療中止容認の結論 岐阜県立多治見病院 2007年01月08日12時16分

 岐阜県多治見市の県立多治見病院(舟橋啓臣院長)の倫理委員会が昨年10月、病院の終末期医療のマニュアルに沿って80代男性の延命治療中止を容認していたことが分かった。最終的に院長が認めず、男性は治療を受けながら死亡したが、延命治療中止を巡っては国や学会などに明確な指針がなく、病院の倫理委段階での容認も珍しいという。

 病院によると、男性は昨年10月、食べ物をのどに詰まらせて、心肺停止の状態で救急車で運ばれた。救命救急センターの治療で心拍が再開したものの、人工呼吸器を付け、強心剤投与が続けられ、回復の見込みがないと診断された。

 男性は96年7月14日付で「重病になり、将来、再起(の可能性が)ないとすれば延命処置をしないでほしい」とする文書を家族に託しており、入院2日目に家族が延命治療の中止を申し出た。

 病院はマニュアルに従って、副院長を委員長とする倫理委員会(外部委員2人を含む13人で構成)を開催。この男性の治療に関係していない医師2人の「回復の見込みがない」とする診断と、文書は本人の直筆か、書いた後で意思の変化はないかなどを確認したうえで、昨年9月に作った病院の終末期医療のマニュアルに沿い、人工呼吸器を外すことなどを容認した。

 しかし、倫理委の報告を受けた舟橋院長は「国などの指針が明確でなく、時期尚早」と判断。昨年3月、富山県の射水市民病院で人工呼吸器を外して問題化した例もあり、「現段階では、医師だけが責任を問われかねない」として治療中止を認めなかった。

 男性は入院3日目に、人工呼吸器などの治療を受けたまま、「蘇生後心不全、蘇生後脳症」で死亡したという。

 男性の治療にかかわった同病院の間渕則文・救命救急センター長は、延命治療の中止について「現場の医師は日常的に判断を迫られている。法整備やマニュアルがないと、医師1人が悪者にされた射水病院のようなことが今後起きる」と話している。
http://www.asahi.com/life/update/0108/004.html

人工呼吸器を使った延命治療についてはたびたび議論になるが、法律も絡んでくるので非常に難しい。
とりあえず今回のケースを見てみると


  • 本人の延命拒否の意思がはっきりしていた(ただし10年前の書面)
  • 家族も同意していた
  • 病院の倫理委員会も延命中止を容認した
  • しかし院長が認めなかった
  • 結局男性は人工呼吸器をつけたまま亡くなった

この件についてはモトケンさんのブログで医療界や法曹界の方々の議論が深まっていてとてもついていけないのだが、一応人工呼吸器をつけた"当事者"として思ったことをいくつか書きたいと思う。

まず、私は今手も足も動かないし、呼吸も人工呼吸器に依存しているが、幸いなことに脳は(思想信条はともかく)健全ですので、こうして知的活動もできますし、自分の意思も伝えることができますが、もし脳に障害が残り、意識も戻らないような状態で生きたいとは思いません。おそらく大多数の人は同じ意見でしょう。

今回のケースでは患者本人の意思がはっきりしていて、家族も同意していた。倫理委員会も認めていた。にも関らず、院長が待ったを掛けたのはやはり責任問題になることを恐れたのでしょうね。下手をすればマスコミから袋叩きにあう可能性もありますし・・・。

ただ、いろいろ事情はあれど、この男性本人の意思が尊重されなかったのはとても残念だと思う。やはり、現場の混乱を防ぐためにも延命を中止する条件と言うのをきちんと整えなければいけないとは思うが、ここのケースで事情は異なるのに、基準を決めて機械的に判断してしまうのもどうかとは思う。

そもそも、人工呼吸器をつけてまで生きることが果たして"自然"なのだろうか?と思うことがある。本来、自分で呼吸できなくなれば死ぬのが自然である。わざわざ人工呼吸器をつけって"不自然な状態"にしておいてそれを外すだの外さないだのと議論をすることになんとなく違和感を感じる。この考えでいくと私も"不自然な状態"で生きているわけだが、これは自ら望んでこの状態を選択しているのだからいいとしよう。何を言わんとしているかというと、本人の希望が確認できたときのみ人工呼吸器を使用するようにして、それ以外の場合は呼吸器を使わないようにしてはどうだろうか?そうすれば無駄な延命治療も行われなくなり、医療費の削減にもなる・・・と思うのだが、やはりこの問題には問題が多すぎる。自分で言うのもなんだが。

そもそも、医療というのは"不自然な状態"を作り出すものだ。そのままでは死んでしまう人を自然の摂理に反して生かすために治療を行う。ブラックジャックの本間先生の言葉に 「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」 と言うのがあるけれど、運命に逆らう以上矛盾が生じるのも仕方ないのかなぁ、とは思う。

●中東遠で「共栄態勢」を 掛川の病院検討委

以前掛川市立病院が夜間の一次救急を取りやめるといったニュースがあった。
http://sekison.org/weblog/2006/09/post_21.html
医師不足によるものだそうだ。どうやら周辺の自治体も似たような状態らしく記事中にあるように共存共栄を図るらしい。

共存共栄などというと今まであたかも食いつぶしあってきたようにも取れるが、そうではなく集約化すると言うことだろう。個々の病院が厳しいのだからやむをえない流れかもしれない。

「掛川市立総合病院のあり方について」という提言書が1月4日に市長に提出されたようなので、目を通してみた。
http://lgportal.city.kakegawa.shizuoka.jp/mpsdata/web/6690/teigensyo.pdf

これを読むと今後は老朽化の進む袋井市立病院の立替時期に合わせて統合と言う形になりそうだ。
問題は統合先がどこになるかと言うことだが・・・。現在の掛川市立病院の場所だと、袋井から結構距離がある。近くに病院がないというのは不安だが、これでも全国的に見ればましなほうだろう。

それと、この提言書は現在の地方医療が抱える問題をうまくまとめられていると思った。

中東遠で「共栄態勢」を 掛川の病院検討委

 「掛川市立総合病院のあり方に関する検討委員会」(委員長・澤宏紀元国立健康・栄養研究所長)は4日、戸塚進掛川市長に提言書を提出した。提言書では、すでに打ち出していた袋井市民病院との統合に加え、菊川市、御前崎市などの自治体病院との統合、連携に踏み込み、中東遠医療圏の中で各病院が役割を分担する“共栄態勢”を提唱している。今後、自治体病院関係者で開いている「中東遠6病院・医療行政勉強会」で話し合うべきだとした。

 提言書では、掛川市立総合病院の将来のあり方として、市民だけでなく医師や看護師に「魅力のある病院」にするため、特色を持ち、職員の定員計画や経営改革を実施する。

 紹介患者を診療対象とし、救急医療の提供や地域医療従事者の研修も行う地域医療支援病院を目指し、高度専門医療も担う。災害時の拠点病院、地域住民の健康づくりをリードする役割も持つ。

 病院の規模は500床以上が望ましいとし、そのため、袋井市民病院との統合を進めるほかに、周辺の自治体病院と機能分担しての広域的な地域医療ネットワークを構築すべきだとしている。

 澤委員長は提言書提出後の会見で、「同じような病院が競いあってもうまくいかない。連携を強くしていくときにきている」と話した。

 また、戸塚市長は、今月中に議会に報告し、議会での議論を踏まえたうえで4月ごろに方針を出す考えを示した。

(2007/01/05 07:51)

http://www.sankei.co.jp/chiho/shizuoka/070105/szk070105001.htm

2006年11月13日

●これは期待できるのか?

脊髄損傷の治療薬が開発されるかもしれないというニュースがあった。ラットでは効果があったらしい。

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2006年11月 5日

●教育機関か医師養成機関か

前回のエントリの関連
http://sekison.org/weblog/2006/11/post_30.html
大学の医学部医学科の存在について考えてみた。

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2006年10月17日

●代理出産

祖母が孫を生むというニュースがあった。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20061015ik0a.htm
代理出産といえばタレントの向井亜紀さん夫妻が米国の女性に代理出産してもらって生まれた双子の出生届の受理をめぐって裁判で争っている。

前者は戸籍上、妻の実母の実子として届け出た後、夫婦の子として養子縁組したが、後者は夫妻の実子として届け出たため、もめているのだ。昭和37年の判例だと生んだ女性を母親とする。としている。しかし、遺伝的には母親ではない。どちらが正しいか、と言えば個人的には後者だとは思う。

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2006年9月11日

●医師不足、ついに掛川にも

掛川市立総合病院:夜間の救急診療、来月から一部休止 /静岡

 掛川市は8日、市立総合病院の夜間救急診療を10月から一部休止すると発表した。医師不足による労務負担の軽減が目的。開業医が輪番で診療を受け付けカバーする。

 休止するのは平日午後5時から同10時まで。発熱や軽いけがなどは小笠医師会加盟の開業医が当番医制度で引き受ける。入院や緊急手術が必要な重症患者は受け付ける。

 ◇袋井市民病院も

 袋井市民病院も10月から同様の夜間救急診療の見直しを実施する。【舟津進】

毎日新聞 2006年9月9日

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shizuoka/news/20060909ddlk22100184000c.html

ついに掛川にも影響が及んだか、といったところである。

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2006年7月22日

●患者ハラスメント

最近『ドクハラ』という言葉をよく耳にするようになった。ドクハラとはドクターハラスメント、つまり医者による患者への嫌がらせの事である。
具体的には診察と称して不必要な触診を行ったり、十分な説明をしなかったり、嫌味を言ったり・・・だそうである。悪質な場合、患者がPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったりすることもあるらしい。
故意で悪質なケースは当然罰せられなければいけないとは思うが、テレビ番組なんかで取り上げられているのを見ると患者のほうも多少過剰反応しているように感じる。

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2006年7月20日

●産科の崩壊

もはや今に始まった事ではないが、産科医の不足が問題になっている。
そのため、お産を扱わない病院が増えてきている。特に、地方に行くほど事は深刻なようだ。
かろうじてお産を扱っている病院の中にも産婦人科医一人でがんばっているいわゆる『一人医長』体制の病院も少なくは無い。

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2006年7月19日

●ES細胞研究への助成 米大統領、初の拒否権発動へ?

設置当初は毎日更新を目標としていたにもかかわらず、すでに放置プレイ気味になってしまった。
反省をしつつ言い訳をすると、ここ数日感染症で発熱や頭痛に悩まされていたわけで・・・。
体調も良くなってきたのでここらで記事を投下。

今回はニュース記事から。
http://cnn.co.jp/usa/CNN200607190022.html

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