●代理出産
祖母が孫を生むというニュースがあった。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20061015ik0a.htm
代理出産といえばタレントの向井亜紀さん夫妻が米国の女性に代理出産してもらって生まれた双子の出生届の受理をめぐって裁判で争っている。
前者は戸籍上、妻の実母の実子として届け出た後、夫婦の子として養子縁組したが、後者は夫妻の実子として届け出たため、もめているのだ。昭和37年の判例だと生んだ女性を母親とする。としている。しかし、遺伝的には母親ではない。どちらが正しいか、と言えば個人的には後者だとは思う。
産んだ女性を母親とする、と言う判例が昭和37年に出たものだと言う事を考えると、この判例は現状とかけ離れたものだと思う。当時は代理母という概念など無かったはずだ。現状に合わせた法整備が必要だ。と言う事はどの新聞社も主張している。まぁ至極真っ当だと思う。前にも書いた安楽死、尊厳死の問題も法律が出来た時点で想定していた医療の水準と現実がかけ離れている事が原因だと思う。法律が現実に追いついていないのであれば、
それはともかく生まれた子供にしてみれば心境は複雑だろう。遺伝的には両親の子供。でも、生んだのは祖母…。ある程度アイデンティティーが確立してくる歳になればそれなりに理解ができるだろうが、果たしてもっと若いときに受け入れられるだろうか?人格の形成段階で悪影響を与えそうな気がしてならない。報道によると、子供はこの事を知らされて育てられていると言う。
そして、私がひそかに危惧しているのが、代理出産ビジネスが今後出てこないか、と言う事だ。この間、宇和島で生体腎移植の際に金銭の授受があったとして問題になったが、世界では臓器売買が行われている国があるというのが暗黙の了解である。インドのある貧困な地域には臓器村なるものがあって、ここの住民は腎臓が1つしかないと言う。腎臓1つを売って生活費なり、住宅の資金にしたり…。絶対間違ってるが、そうでもしないと生きていけないのだ。
話がそれたが、言いたいのは代理出産の際に金銭の授受が発生するようになる恐れがあるということだ。今回は親子の関係なのだが、これが他人間で行われるようになると十分ありえる話だ。実際、向井亜紀さん夫婦はアメリカ人の女性に謝礼を払い、代理母になったもらったらしい。近年日本も女性の社会進出が進んでいるが、その際妊娠、出産と言うのは大きなハンデである。そこで比較的収入の高い女性が高い金を払い、他人に代理出産を頼むと言う事が起きやしないだろうか。収入の低い女性にとっても腹を貸して高い報酬が得られるなら魅力的に映るかもしれない。一見"win-win"の関係に見えるが、そもそも妊娠、出産と言うのは非常にリスクが高い。時には死亡することもある。そういった場合どうするのか。また、やはり人体を商品にするということに対する倫理的な問題も大きい。
ただ、病気などで子供を埋めなくなってしまった女性、夫婦の「子供がほしい」と言う声を無視する事はできない。こういう場合については救済策が必要だと思う。やはり法律でタガをはめなければいけないと思う。

